03-3258-1238
03-3258-1238平日9:00 ~ 18:00(土日祝日除く)
分光分析(スペクトル測定)において、正しく測定を行うためには適切な機材を選ぶことが大切です。 スペクトルを測定環境は、主に4つの機材で構成されています。
スペクトルを測定するための基となる光を出力する光源です。 蛍光観測を行う場合は励起光となる光もそれに該当します。
光をサンプルや分光器へ導くためのファイバーです。 用途によりファイバーの長さや種類は様々です。
測定対象物を固定するホルダーです。 光路が通るように軸が予め調整されているので、手動での調整が不要で設置が簡単です。
光を細かく分けて、各波長の強度を検出する装置です。 サンプルに干渉した後の反射光・透過光を分光することでスペクトル測定が可能になります。
※光源、光ファイバー、分光器の特徴や種類については別のページで解説します。
機材それぞれに良いものを選択することは重要ですが、それ以上に分光分析環境全体で機器の組み合わせを考えることが重要です。 ここでは、組み合わせの観点で失敗しないための4つのポイントを紹介します。
すべての機材が測定したい波長範囲に対応しているのか注意が必要です。 例えば分光器が測定したい可視領域(VIS)に対応していたとしても、光ファイバーが可視領域の光を透過しないものであれば検出できるスペクトルの強度が弱かったり、最悪の場合はまったく検出できなかったりします。 機材がすべて同じ波長範囲に対応しているように揃えましょう。
汎用的な光源・サンプルホルダー・分光器には規格に則ったファイバーコネクターが採用されています。 コネクターの規格が合っていないと光源・サンプルホルダー・分光器間を接続することができません。 機材を選ぶ時は予め使用したいコネクターの規格に適合しているのか確認しましょう。ファイバーの種類については別ページで解説します。
測定対象物の状態や厚みによっては反射・透過した光の量が十分に得られず、スペクトル測定ができない場合があります。 このような場合の具体的な解決策としては、
など複数の選択肢があるため、全体の構成を考えて対応することが必要となります。
液体を測定する場合は、透過測定用セル・キュベットを使用すると液体を透過する距離を短くすることが可能です。
反射スペクトルを測定する時に測定対象物の表面の粗さが測定結果に影響する場合があります。 表面が滑らかな場合は正反射光(入射角と反射角が等しく反射される光)のスペクトルを測定することができますが、表面が粗いものや例えばサイズが不均一な粉末・粒体は表面で反射光が拡散してしまい、スペクトル強度が不十分になることがあります。 積分球など、拡散する光(拡散反射光や全反射光)をまとめて均一にする器具を組み合わせると解決します。
スペクトル測定のための構成と失敗しやすいポイントについて紹介しました。 測定に関してお困りごとがありましたらケイエルブイまでお問い合わせください。
分光分析に必要な機材
分光分析用光源の選び方
分光分析とは
分光器の構造と種類
スペクトル解析の手順
分光器の仕様の見方
KLV大学分光コース