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ハイパースペクトルカメラの選び方 2022年版

ハイパースペクトルカメラは、分光器とカメラの技術を組み合わせることで数百バンド以上の波長情報を得ることができるカメラで、これにより、通常のRGBカメラでは判別出来ないものの判別が可能です。

ハイパースペクトルカメラについて1から知りたい方はこちら

この記事では、世界中の特徴のある10社のハイパー/マルチスペクトルカメラを取り扱っているケイエルブイが2022年の最新のトレンドを踏まえて、選び方を解説します。

この記事が、皆様のニーズに応える機能を兼ね備えたハイパースペクトルカメラとの出会いの場となりますように。

まず押さえたい、ハイパースペクトルカメラの3つの種類

分光器とカメラの技術を組み合わせるためには、レンズとカメラのセンサーの間に分光のための機構を設ける必要があります。この方式によって、①ラインタイプ、②スナップショットタイプ、③ビデオタイプの3つに別れます。

それぞれの原理と特徴を解説します。

①スペクトルカメラの王道:ラインタイプ

原理

ラインタイプは、レンズを通った光をスリットで1ラインにしぼり、その後、光をプリズムやグレーディング等によって分光する方式です。
センサーの1つの軸をライン方向の空間、もう一方の軸を分光した波長情報として取得します。そして、ラインの撮影を繰り返すことによってキューブデータを作成します。

特徴

取得する空間情報を1ラインに絞るので、空間分解能や波長分解能を高くできますが、ステージの移動またはカメラ側でスキャンが必要な点がデメリットになります。
この方式は、生産ラインなど検査対象がコンベア上にある場合と非常に相性がよいです。一方、ライン毎に画像を取得するため、各ラインで撮影の同時性がなく、物体自身が動く(ステージを除く)場合にはあまり向きません。

②写真のように取れる:スナップショットタイプ

原理

スナップショットタイプは、レンズとセンサーの間に透過波長を変更することが出来るフィルターを挿入して各波長の画像取得する方式です。センサーの軸は空間の縦と横で使用して、波長を変えながら撮影を繰り返すことでキューブデータを作成できます。

特徴

波長を絞ることで動画に近い速度を得ることが可能で、顕微鏡や肌測定などとの相性がよい方式です。
ただし、波長毎に撮像するので、1つの波長に対しての撮像データの同時性は確保できるが、波長間で撮影のタイミングが異なる点に注意が必要です。

③最先端で動画撮影が可能:ビデオタイプ

原理

ビデオタイプは、2次元の空間の各画素を特殊なフィルターで分光し、大型のCMOSセンサーで読み取る方式です。2次元の空間情報と波長情報を1度に取得してキューブデータを作成します。

特徴

1度に情報を取得するため、ラインタイプやスナップショットタイプと異なり、画像、波長の両方の同時性が確保され、更に6fps(1秒間に6枚)程度の動画の撮影が可能です。
ただし、搭載するセンサーに "2次元の空間の画素数×波長数"が求められるため、空間分解能や波長分解能を高く出来ない、高い画素数のセンサーが存在しない赤外領域に対して対応出来ていないなどの制限があります。

合わせてチェック!最新動向

  • ラインタイプ、スナップショットタイプに加えて、新たにビデオタイプが登場しました。
    

動画ハイパースペクトルカメラの価値
これまでハイパースペクトルカメラは「静止画」での撮影が主流でしたが、技術の進歩によって、ついに高解像度な「動画」の撮影が可能なりました。記事では、「動画ハイパースペクトルカメラの価値」にフォーカスし、「動画撮影ならではの強み」や「どんな用途に適合するか」などの情報をお伝えしています。



次に、先述した各測定方式の特徴を踏まえた上で、何をどこまで解析するかによって機種を検討する際に気をつけるポイントを述べていきます。

"何を"見たいかで、必要な波長が変わる

ハイパースペクトルカメラは、波長帯によって解析できるものが異なる点に注意が必要です。 機種によって細かく変わりますが、搭載されているセンサーにより3種類に分かれます。

  1. Siセンサー:330-1000nm(紫外-可視-近赤外)
  2. InGaAsセンサー:900-1700nm(近赤外)
  3. MCTセンサー:900-2500nm(近赤外)

これらの波長帯で取得できる情報をアプリケーション別にわけて表にしてみました。

ハイパーアプリケーション波長別

Siセンサーが取得できる可視光領域では細かい色の違いの判別が可能で、塗料の色や肌、蛍光観察などに向いています。
これに対して、InGaAsセンサーやMCTセンサーで取得出来る近赤外光領域では成分の違いの判別が可能で、プラスティック/樹脂、水分、薬剤の判別など成分の違いを確認する事ができます。
このように波長帯によって判別できる対象が異なるため、"何を"判別したいかを明確にしてどの波長帯で判別が可能かを確認する必要がります。

合わせてチェック!最新動向

  • ケイエルブイの取り扱っているハイパースペクトルカメラで、エリア型、ライン型ともに「可視域」と「近赤外域」の機種が出揃い選択の自由度が広がっています。
  • 紫外域(UV)に対応した機種もリリースされ、330nm~の機種が出てきています。
    

ハイパースペクトルカメラ選定ガイド - 波長から探す
ハイパースペクトルカメラ製品を波長毎にまとめたページです。

"どこまで細かく見たいか"は空間・波長の2つの分解能に注目

"どこまで"という観点では空間分解能、波長分解能という2つの要素を考慮する必要があります。

空間分解能

カメラやディスプレイの画素と同じで、どれだけ細かい画像を撮影出来るかのスペックです。
空間分解能が高い機種のほうが小さいものも確認する事ができます。

ラインタイプの場合、空間の画素数が、ライン方向はカメラのスペックの空間画素数、スキャン方向はステージの移動速度をスペックの撮影速度(フレームレート)で割った値になる点に注意が必要です。

ハイパースペクトルカメラ空間分解能

撮影したい領域のサイズを空間画素数で割ると空間分解能(1pixelの距離)が求められるので、それを検出対象のサイズと比較することで、検出が可能かがわかります。検出したいものサイズが3pixelの距離より小さい場合には、検出はかなり厳しくなります。

合わせてチェック!最新動向

  • 高速な製造ラインへの導入時には撮影速度がネックでしたが、ライン型で「撮影速度1000fps」の機種がリリースされ、高速な製造ラインにも対応が可能になりました。
  • 可視域における高い空間分解能(3000pixels)を持つ機種が登場し、最小検出サイズが数umレベルまで向上しています。
    

高速・高性能のハイパースペクトルカメラHySpex Baldur製品ページ
HySpex Baldurの最大フレームレートは、スペクトルバンド数に反比例します。詳細は、製品ページのグラフをご確認ください。

波長分解能

スペクトルをどこまで細かく測定するかで、波長分解能が高いほうが、特徴が類似しているスペクトルを見分けることが可能です。
どこまで細かく測定する必要があるかは、見分けたいもののスペクトルの類似性によるので、事前にデモなどで、判別したいもののスペクトルを確認するのが望ましいです。

ハイパースペクトルカメラ波長分解能

どこでどう使うか、見逃せないポイント

使い方によって必要な確認ポイントが変わってきます。
ここでは、買ったあとに後悔しないように予め考慮しておきたい点に関して、いくつか紹介します。

装置内搭載など場所に制限がある場合は、レンズ交換の可否に注目

レンズ交換が可能な機種とそうではない機種が存在します。
レンズが交換できない機種では、視野角(FOV)が決まっているため、撮影したいエリアの大きさを撮影するために、カメラと対象物の距離を変えて調整する必要があります。
一方、Cマウント等でレンズが交換できる機種では、視野角(FOV)の異なるレンズを搭載することができるため、対象物との距離を比較的自由に設定する事が可能です。

合わせてチェック!最新動向

  • 顕微鏡に特化した専用機種もリリースされました。
    

顕微鏡専用モデルHinalea 4200M製品ページ
顕微鏡にそのまま接続できるタイプのハイパースペクトルカメラです。ケイエルブイでは、顕微鏡を含めたデモ環境をご用意しています。

ドローンに搭載する場合には、重さに注目

ドローンに搭載して使用したいというお問い合わせが増えてきています。この際にチェックしておきたいのが重さです。
ドローンの機種によって、搭載可能な重量の限界値「ペイロード」が決められています。搭載するカメラが軽ければ軽いほど小型で安価なドローンで飛ばすことができるため、有利になります。
ここで注意しなければいけないのは、カメラだけではなくGPS、PC、ジンバルなども含めて飛ばさなければいけないということです。各社、ドローンに搭載する専用の機種などを用意しており、PCを搭載する場合や、通信器を搭載する場合などいろいろあるので、総重量で比較する必要があります。

合わせてチェック!最新動向

  • 重さわずか280gでドローン搭載に特化した機種がリリースされました。
    

ドローン用に設計された超軽量ハイパースペクトルカメラBlackBird製品ページ
非常に軽量なため、比較的小さい1m以下のドローン(DJIのMARTICE200シリーズ)にも搭載が可能な機種です。

ケイエルブイは、様々な方式、様々なスペックの機種をご用意しており、お客様に最適な1台をご提案できる自信があります。
選定に関しては、是非ケイエルブイにお問い合わせください。

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もっと選び方を詳しく知りたいという方には、ハイパースペクトルカメラの選び方や最新動向に関して、ウェブセミナーの動画も公開していますので、是非御覧ください。

    自動化の"目"として大注目
    ハイパースペクトルカメラの導入から解析手法まで一気にわかるWebセミナー

    本ウェブセミナーではハイパースペクトルカメラの選び方、スペクトルの解析方法、活用事例を解説しています。

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    ハイパースペクトルカメラの最新動向

    CanonITソリューションズ社と共同で実施したWebセミナーでケイエルブイが発表した「ハイパースペクトルカメラの最新動向」を公開しています。

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また、ハイパースペクトルカメラの知識について、より詳しく知りたいという方は、"KLV大学 ハイパースペクトルカメラコース"でより詳細をご確認ください。

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