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KLV大学 ハイパースペクトルカメラコース

ハイパースペクトルカメラがもたらすDX

多くの企業がDXに取り組むためのテーマを探しています。

オフィスワークのDXは進んでいますが、生産や工事など、現場でのDXはまだこれからです。
DXのホワイトスペースはまだまだあります。

そんな中で、生産現場、工事現場、サービス提供現場などのDXにおいて「ハイパースペクトルカメラ」が注目されています。

現場DXの新たな切り口「ハイパースペクトルカメラ」とは?

現場でのDXを進めていく新しい手段として、ハイパースペクトルカメラの存在があります。

ハイパースペクトルカメラは、人の目に見えないものを可視化し撮影する機械です。
このカメラでは、従来のカメラや人の目では認識できないほどの微細な物質を発見したり、違いの分からないものを判別したりすることが可能です。

透明なプラスチック片を一瞬で種類ごとに判別

では、ハイパースペクトルカメラはどのようにして現場のDXを促進させるのでしょうか?
具体的な使用例を交えながらご紹介します。

製造業の現場DX

製造業における工場などの施設は多くが人手不足に悩まされており、従業員の減少による生産力の低下が危惧されています。
そこでデジタル技術を活用することで、生産効率の向上や業務プロセスの省人化・自動化の促進が求められます。

具体的には、以下のように役立てる可能性があります。

ボトルネック工程を改善して生産力を強化

生産においてボトルネックとなっている工程の改善も、デジタル技術が有効です。

現状は人の手で行っている作業が、実は機械で効率化できる工程かもしれません。
デジタル技術の導入によって省人化が進めば、人間でないとできない思考や判断が必要な工程に人手を充てることができます。

デジタル技術の中でも、ハイパースペクトルカメラは成分分析や異物の発見が得意です。
例えば、粉体混合物を解析し、どんな物質がどれくらい含まれているのか判別することができます。

混ざりあった砂糖、塩、小麦粉を判別

物質の種類を分析して判別データで解析

現実世界に存在する「モノ」をデータ化する。データ化さえすればあとは工夫次第です。
生産ラインの品質管理工程をハイパースペクトルカメラで自動化することができれば、生産効率の向上が期待できます。

設備異常の早期発見で、安定した生産を継続

工場で発生する設備の不具合や故障は、生産率の低下を招きます。
トラブル箇所によっては、生産ライン全体の停止に繋がってしまう恐れもあります。
また、設備異常解消のためにかかる時間や費用なども企業にとって痛手となります。

これらを未然に防ぐためには、設備点検や検査による不具合の早期発見が求められます。
そこで、設備点検や異常検知に優れたソリューションの導入が効果的です。

一般のカメラでは得られるデータに限りがあります。
ハイパースペクトルカメラなら別のデータを得られます。

設備異常検知で新たな切り口をご検討の際は、ハイパースペクトルカメラを検討してみてはいかがでしょう?

建設インフラ業の現場DX

建設業は長年人手不足に悩まされている業界の一つです。
作業者にとって身体への負担が大きい業務内容や長時間労働などが理由で、若者の就職率の低さ・離職率の高さが課題とされています。

一方で、道路・橋・上下水道などのインフラ設備の整備需要は増加傾向にあります。
日本のインフラ設備の多くは、1960~1970年代に建設されています。
そして、インフラの耐用年数は50年程度だと言われており、設備の見直しを行うべき時期が丁度訪れているのです。

人手不足に反して増加するインフラ整備の需要に対応するためにも、現場でのDXは重要な取り組みです。

設備点検における課題とDXの活用

現状、インフラ設備の点検は技術者の目視により行われることが多く、以下のような課題が生まれています。

  • 人材不足により、点検の実施が追い付いていない。
  • 人の目で行うため、どうしても安定した精度での点検は難しい上に、人手不足で多忙な現場では見落としが懸念される。
  • 老朽・劣化箇所が発見されても、人手不足により対応が追い付かなくなる。

こうした課題に対して、デジタル化した設備点検の実施が解決の糸口となります。
点検自体を高精度にしていくほか、得たデータをもとに緊急性の高い箇所から整備を行うなど、業務効率の向上にも役立てることができます。
非接触・非破壊での点検が可能にインフラ設備の点検では、建設物に使用されているコンクリートの劣化状態を調べます。
その際外側の部分のみならず、コンクリートの内部が劣化していないか調べる必要があります。

コンクリート内部の劣化を調べるには、対象の建造物のサンプルが必要です。
そのため、対象の建造物の一部を破壊する必要があります。

ハイパースペクトルカメラは、インフラ設備におけるコンクリートの老朽・劣化程度を非接触かつ非破壊で観測できる可能性があり、研究が進んでいます。

また、ドローンにハイパースペクトルカメラを搭載することができます。
危険な場所の点検をドローンに任せることで、作業者が安全な状態で点検できるようになります。
また、人が立ち入ることのできない箇所の点検も可能になるのです。

農業の現場DX

日本では食料自給率の低さが長年の課題となっています。
さらに近年の人口減少・少子高齢化による就農者減少の影響も懸念されています。

そこでDXによる、デジタル技術を活用した業務の省人化・自動化の必要性が高まっています。

リモートセンシングで農作物の管理を自動化

日本の農業における課題の一つに、農地集約に伴う大規模農地の増加があります。
農地の集約によって効率的な生産が期待される一方、規模の拡大に伴い必要な労働力も増加します。

また、農業における高齢化も課題であり、若手の就農者を増やさなければなりません。
しかし農業は技術面でのハードルが高く、担い手不足に繋がっています。

こうした農業における人手の確保が難しい中で、広範な土地を人の手に代わり管理することが可能なデジタル技術の導入が急務となっています。

ハイパースペクトルカメラを活用したデータ分析を行なうと、農作物の生育状態を把握して収穫量を予測することができます。
広範囲な土地や人の目が届きにくい細部のデータを高精度に取得することが可能です。

広範な土地の農作物の生育状況を可視化

農業者の負担を減らしながら、詳細な生育状態の把握から収穫量の予測まで実現できるのです。
熟練の技術や経験が必要な作業の多い農業ですが、技術のデジタル化やデータに基づいた判断で業務を進めていくことは、若手の人材増加に繋がり、日本の農業の存続に寄与していくのではないでしょうか。

まとめ

多くの業界・分野で、人手不足をはじめとする様々な課題解決が求められています。
DXはそれらの課題解決のみならず、企業が持続的に成長するための重要な手段です。

これまで人の手により遂行してきた業務をデジタル化することで、省人化に加え精度の向上も期待できます。
ハイパースペクトルカメラは人の目の代わりとなり、企業の競争力強化に、さらには存続し続けるための一つの手段となり得るでしょう。

ここまでご紹介してきたアプリケーションはほんの一例です。
ハイパースペクトルカメラを活用した研究・開発の取り組みや検討をお手伝いいたします。
ご興味をお持ちの方は是非一度ご相談ください。

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