工業用の内視鏡は、主に管内検査で用いられ配管、空調ダクトの検査や、自動車の点検等で活用されます。
内視鏡を用いることで人の目が届かない場所の検査が可能です。
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お問い合わせ2022.08.22 | 超小型カメラ
「小型」という筐体のサイズを活かし、幅広い活躍を見せる小型カメラ。
近年急速な発達を見せるマシンビジョン・ファクトリーオートメーション(FA)やロボットビジョンとの相性もいいことから、特に産業用途でのニーズが高い傾向にあります。
そこで、今回は産業用途における「小型カメラの活用例」をご紹介いたします。
「マシンビジョンとは」で解説した通り、マシンビジョンは自動分析に必要なデータを提供するイメージングを土台とした技術・方法を指します。
マシンビジョンではタスクの遂行時、判断材料となる静止画像や動画といったイメージングデータの取得が欠かせません。そのため小型カメラが必要になります。
生産管理時のミスの発見から、装置に組み込みロボットの目として活用されロボットビジョンと呼ばれるケースまで、一口に「マシンビジョン」と言っても様々な用途に細分化されます。
大きく「生産管理」と「装置組み込み」に分けられます。
「超小型カメラ」を別の装置に組み込まずに用いる場合は「生産管理」のタスクで活用されます。
生産管理用途では「画像撮影のみ」のケースと画像処理が必要なケースに分別しています。
他方、装置に組み込んで用いられる場合は、撮影と処理双方が混同しています。
どのような装置に組み込まれ、どのように用いられるかで次のように分類されます。
各用途について詳細に見ていきましょう。
工場内環視の管理や、素材や原料の管理に、小型カメラを用います。
この時、小型カメラはマシンビジョンシステムとは連携せずに個別に動作します。そのため画像処理は行われず、撮影時の状態がそのままデータとなります。
小型カメラを「監視カメラ」のように活用し、日々のデータを記録しておくことで、ミス等の発見時に記録データを役立てます。
また「工業用内視鏡」のように、検査用途で用いられるケースもございます。
工業用の内視鏡は、主に管内検査で用いられ配管、空調ダクトの検査や、自動車の点検等で活用されます。
内視鏡を用いることで人の目が届かない場所の検査が可能です。
アライメントはもともと「整列」や「比較」という意味ですが、マシンビジョンでは「位置決め」の意味で使われます。
アライメント・位置決めでは処理した画像を元に、製品や部品等の配置を決定するタスクを担います。
形状検査では製品の変形、寸法、マークの位置を見分ける等、製品それ自体の形状について仕様との差異の有無を確認します。
小型カメラが撮影した画像をマシンビジョンシステムで解析し、その特徴を元に対象物を識別します。
対象物の識別には、パターン認識が用いられます。この時活躍するのが機械学習です。機械に大量のデータをインプットすることでパラメータを最適化します。
例えば、欠陥検出の場合は、機械学習によって欠陥形状を学習させます。精度を高めていくことで目視検査と同等、もしくはそれ以上の制度での検査が可能になります。
マシンビジョンで撮影した画像や動画を生産工程の制御に用いる場合は、こちらに該当します。
「観察」用途で紹介した通り、マシンビジョンカメラは監視カメラのように動作させることもできるため、プラントの制御や作動機器の監視も可能です。
小型カメラの設置により生産工程を制御しコストの最適化等も実現できます。
小型カメラをロボットに組み込み、マシンビジョンシステムと連携して動作させます。
例えばロボットアームの先端にカメラを設置する場合、アライメントや形状検査等、該当アームを用いて生産管理時のタスク実行することもあります。
近年小型カメラは、フルHDが撮影できる等、急速な技術進歩を遂げています。
そのため、検査装置に組み込んで用いることも可能です。
半導体チップ等の検査用途のように、小型カメラはミニマルファブのマシンビジョンニーズにも対応できます。
装置に組み込むことにより、極小部品の検査も可能です。
ピッキング用途でのご活用も可能です。
マシンビジョンシステムと連携することでピッキング時の位置決め・アライメント等のタスクで役立ちます。
アーク溶接等のタスクを遂行するロボットの導入が進んでいます。
小型カメラを溶接ロボットの目として導入し、ワークの形状・位置・色等の判別に役立てることができます。
小型カメラでも特殊な波長を撮影できるなど、いわゆるRGBカメラとは異なる産業用途ならではの特殊なカメラがあります。
それらは、対応する波長によって、マルチスペクトルカメラやハイパースペクトルカメラと呼ばれるものもございます。
これらの小型カメラの中には「近赤外域」に対応した製品もございます。
近赤外線は、人間の目には見えない波長ですが近赤外域を撮影できるカメラを用いることで、撮影することができます。
ニーズに応じて、このような特殊カメラを用いることで、目視検査では達成できないタスクを実行できるケースもあります。
小型カメラは医療機器にも用いられています。
例えば「内視鏡」。内視鏡は体内に挿入し、人体内部の映像を取得できるというものです。身近なものとしては、胃カメラが挙げられます。
産業用途の中でも高度な技術力を要する分野で活用されている「超小型カメラ」製品群のご紹介です。
こちらのカメラは、1992年に設立されたドイツの光学機器メーカーOptikron(オプティクロン)社によって製造されています。
上述の通り小型カメラは様々な用途でご活用いただけます。
用途やワーク、実行したいタスクに応じて、重視する要素が変わってくるでしょう。
例えばスペック。正確に観察・記録したいケースでは画質が、動きの速いラインで用いたい場合はフレームレートが、光量の少ない現場に導入する場合はダイナミックレンジが気になるところです。
また装置組み込みの場合はコストに配慮する必要もあります。
Optikronの強みは、そうした多様なニーズに応えられるラインナップです。
最小Φ1.8mm×12mmの超小型サイズの「XSシリーズ」、フルHD画質での撮影が可能な「Lシリーズ」、コストバランスの良い「スマートシリーズ」等、特性に応じてシリーズ展開されています。
詳細はシリーズページにてご確認ください。
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