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産業用カメラのレンズ規格 Cマウントとは

Cマウントは、産業用カメラとレンズの間のレンズマウント規格の一つです。
同じマウントの規格でなければ、取り付けることができないので、Cマウントの産業用カメラをお持ちの場合は、Cマウントのレンズを購入して組み合わせる必要があります。
ここでは、産業カメラのレンズマウントの詳細について紹介します。

レンズマウントとは

レンズマウントは、カメラとレンズの間の取り付けネジ部を指します。
同じカメラでも撮影対象までの距離や、撮像したい物の大きさが異なるため、レンズを交換して対応できるようになっています。
ただし、カメラ毎に特殊なレンズ規格があるとレンズの種類が多くなってしまうため、カメラ-レンズ間の取り付けネジやフランジバックの規格が規格団体によって決められています。

カメラレンズ間の規格

産業カメラのレンズマウント規格

産業用カメラのレンズマウントの代表的な規格には、JEITA (電子情報技術産業協会)が定める、CマウントCSマウントがあります。
この2つのマウント規格は、取り付けネジが同じなのですが、フランジバックが異なるので注意が必要です。

単位:mm

取り付けネジ 座面から
ねじ部端面
までの長さ
フランジ
バック
フランジ径
外径A ねじ山数
C 25.400 32 4.06以下 17.526 30.15以下
CS 25.400 32 4.06以下 12.500 30.15以下

CマウントとCSマウントの違い

詳細は、JEITAの規格ドキュメントを参照ください。
CCTV用カメラのレンズマウント(C及びCS)規格

CマウントとCSマウントの違い・互換性

CマウントとCSマウントのフランジバックの違いによる影響

レンズマウントの規格で述べたのですが、CマウントとCSマウントではフランジバックのみが異なります。
フランジバックは、レンズの装着面から、画像センサーまでの距離で、これによって、センサー-レンズ間の焦点距離が決まります。

下図のように、センサーサイズとレンズが同じ場合には、センサー-レンズ間の焦点距離が短い方が、画角が広くなります。
この図を見ると画角は広い方がよいと思われるかもしれませんが、画角が広くなると、レンズ-被写体間の焦点距離(ピントが合う範囲)が短くなる点に注意が必要です。

CマウントとCSマウントの違い

次に、下図のように、画角とレンズを同じとした場合、センサー-レンズ間の焦点距離が短いほど、画像センサーが小さくなります。
そして、センサーサイズが小さいほど、小型化には適していますが、その分センサーの画素(解像度)が小さくなります。

CマウントとCSマウントの違い

先に紹介したJEITAの規格ドキュメントにも、もともと存在したCマウントに対して、同じ画角をより小型のカメラ(画像センサー)で実現するために、焦点距離を短くした規格の必要性が高まりCSマウントが誕生したという経緯が紹介されています。
(小型のカメラといってもCSマウントは取り付けネジの大きさが25mm程度ありますので、それより小型のカメラではCSマウントではなく専用のレンズが使用されます。)

CマウントとCSマウントの互換性

Cマウントに比べてCSマウントの方が焦点距離が短いので、CS マウントにアダプターを使用してCマウントにすることができますが、CマウントをCSマウントにすることはできません。

Cマウント→CSマウント:×

Cマウントカメラのフランジバックの方が距離が長いので、アダプター等で焦点距離を合わせることができません。
ネジの規格が同じなので、無理矢理取り付けることができますが、焦点がセンサーの前にきてしまうため、像がピンボケになってしまいます。

CマウントとCSマウントの違い

CSマウント→Cマウント:△

CSマウントは、Cマウントよりも焦点距離が5mm短いので、CSマウントに厚さ5mmのアダプターを装着するとCマウントのレンズを装着して使用することができます。
ただし、Cマウントのカメラは、CSマウントのレンズが装着されることを前提に設計されていないので、カメラのスペックを十分に発揮できない場合があります。

CマウントとCSマウントの違い

用語集

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