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KLV大学 マシンビジョンコース

Pythonのインストール方法(バージョンの選び方)

Pythonは、プログラム言語の1つで、以下のような特徴があるため、これから画像処理のプログラムを始める方におすすめの言語です。

  • 今話題の「IoT」「人工知能(AI)」などの分野に強みを持っている。
  • 少ないコード量(プログラムの行数)で簡単にプログラムが書ける。
  • プログラムコードが読みやすい。
  • 情報が豊富(オープンソース[無料]のライブラリが豊富)

本記事では、画像処理におすすめのPythonに関してインストールに必要な情報をお届けします。

Pythonのバージョン

Pythonのインストーラーは以下のサイトから無料でダウンロードが可能です。
https://www.python.org/downloads/
pythonリリースバージョン

しかし、実際にダウンロードページにいくと、上記のように複数のバージョンが存在してどれを選択していいか迷ってしまいます。
まずは、バージョンの違いを理解して、どのバージョンをダウンロードするかを決める必要があります。


バージョンの見方と選ぶ際の注意点を紹介していきます。

(1)Pythonのバージョンを理解する

Pythonのバージョンは、Python 3.10.2という形で、Pythonに続く3つの数字で表されます。

Python x.yy.zz
・x:メジャーバージョン

Pythonに続く一つ目の数字はメージャーバージョンで、2と3があります。
2と3には、「プログラムの命令文(Print文)の書き方」や「取り扱える変数の型(long型の有無)」など大きな違いがあります。

・yy.zz:ローカルバージョン

Pythonのローカルバージョンは更新版が出るたびに0から順番に大きくなっていきます。
yyの部分は比較的大きな機能追加などでバージョンが上がり、zzの部分は不具合の修正などでバージョンが上がります。

(2)Pythonのバージョンを選択する際の注意点

①メジャーバージョンを適切に選択する

・既存のプログラムを実行する場合

実行するプログラムがPython2とPython3のどちらの記述で書かれているのかを確認してください。
参考にするプログラムがある場合も、同じです。

※補足
 Python2とPython3のどちらで書かれたプログラムかは、print文の記載内容の違いで見分けることができます。
  print '出力文字'  :Python2
  print ('出力文字')  :Python3


・これからプログラムを作成する場合

Python3を選択することをお勧めします。(Python2は2020年4月でサポートが終了しています。)


②Stable Releaseのバージョンを選択する

Pythonには、Stable ReleaseとPre Releaseがあります。Stable Releaseを選択してください。

・Stable Release

問題がないことなどを十分に評価してリリースされているバージョン
通常のユーザーは、こちらのStable Releaseを選択してください。

・Pre Release

評価やライブラリの開発用に先行してリリースされているバージョン
新しいことを試す際などに、どうしても必要であれば選択してください。


③使用予定のライブラリが対応しているバージョンを選択する

使用するライブラリが対応しているPythonのバージョンを選択することが重要です。
例えば、Python2の方が対応しているライブラリがまだ多い状況なので、Python3を選択した際に使えないライブラリもあります。

あらかじめ、使用するライブラリのHPなどで、対応しているPythonのバージョンをご確認ください。



Pythonのインストール

ここまでで、Pythonのバージョンが決定したかと思います。しかし、同じバージョンでも使用するOSやインストール方法によってダウンロードするインストーラーが変わります。
ここからは、使用者の多いWindowsを例にインストーラーについて解説します。

Pythonのインストーラーの種類(Windows編)

DownloadsからWindowsを選択してください。

pythonインストーラーWindows

以下のように各バージョンで毎に複数のインストーラーが存在します。
この中でどれを選択するべきなのかは、①インストーラーの種類 と ②OSのビット数 で決まります。

pythonインストーラーバージョン

①インストーラーの種類

Windowsのインストーラーには、インストール方法の違いにより3つの種類があります。
おすすめは、"installer(executable installer)"です。

・installer (executable installer) 【おすすめ】

Pythonのインストーラーファイルをダウンロードして、PC上でインストールが完結する方法です。
手順は、インストーラーに従って選択するだけで、簡単です。
また、インストーラーをダウンロードしているので、PCがインターネットに接続されていなくても実行が可能です。

・web-based installer

Pythonのインストーラーのきっかけになるファイルのみをダウンロードし、実際のインストール時にインターネット経由で必要なファイルを取得する方法です。
手順は、executable installerと同じで、簡単です。
Executable installerに比べて、実行ファイルが軽いといういメリットがありますが、インストール時にインターネット接続が必要という点がデメリットになります。
(Executable installerでもファイルサイズは30MB程度と小さいので、2020年12月にリリースされた3.9.1以降は廃止されています。)

・embeddable package (embaddable zip file)

Pythonに必要なファイルをZip形式で圧縮してあるファイルをダウンロードして展開する方法です。
インストーラーを介さずにPC内にPythonの実行に必要なファイルを展開することが可能です。
Pythonの実行のためにインストーラーが自動的に行なってくれること(Pythonの実行ファイルにPathを通すなど)を自身で行わなければいけないので、知識が必要です。
ソフトウェアの開発・提供者などが自身のソフトウェアにPythonのプログラムを含めて2次配布をする際などに使われるファイルであり、通常は使用することをおすすめしません。


②OSのビット数

Windows版のインストーラーには、それぞれ64bitOS用と32bitOS用が存在しています。
OSのビット数は、OSのインストール時にどちらのバージョンのOSをインストールするかで、決まってしまい、変更するにはOSのアップグレードや再インストールが必要になります。

使用しているPCのWindowsのビット数を確認する方法を紹介します。

・Windowsの設定を開く

Windowの"スタート"から”⚙ 設定”を選択

Windowsビット数確認

・システムを開く

”Windowの設定”で”左上の”システム”を選択

Windowsビット数確認

・バージョン情報の”システムの種類”を確認

右側のTABから”バージョン情報”を選択肢、”システムの種類”を確認
ここに記載してあるビット数がOSのビット数になります。

Windowsビット数確認
WindowsのPythonインストーラー選択のまとめ

WindowsのOSのバージョンを確認して、以下を選択してください。
・Winodwsの64bitOSの場合
 →“windows x86-64 (executable) installer (64bit)”を選択
・Windowsの32bitOSの場合
 →“windows x86 (executable) installer (32bit)”を選択



Pythonのインストール方法(Windows編)

インストーラーをダウンロードしたら、いよいよPythonのインストールです。

①ダウンロードしたインストーラーをダブルクリック

python-x.xx.xx.exeを実行するとインストーラーが開きます。

Pythonインストール

②インストーラーを設定して実行

インストーラーの下部にある“Add Python x.x to PATH”にチェックをつけて、 “Install Now”を選択してください。

Pythonインストール

インストールが正常に完了すると、”Setup was successful”と書かれたWindowが表示されます。

Pythonインストール

お疲れさまでした。
これで、正しいバージョンのPythonのインストールが完了しました。

続けて、画像処理系のライブラリ(OPENCV)をインストールされる場合は、以下をご参照ください。
初めてのOpen CV(画像処理ライブラリ)ガイド

用語集

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