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“深さ方向に効くUV硬化“と“表面状態“を両立!
UV LEDのステップ照射とは。

UV硬化の際に深くまで確実に硬化できているかという点には注意が必要です。
厚膜の深い箇所をUV硬化させるための方法として、UV光源の出力を高くする、UV硬化剤を工夫するなどが考えられますが、波長も硬化の深さを決める一つの要因になります。
今回は、複数波長搭載のUV LEDならではのステップ照射を用いて、比較的厚いコーティング剤をうまくUV硬化する方法を紹介します。

(1)波長とUV硬化深さの関係

下図に波長毎に光が届く距離のイメージ図を示します。
このように、波長が長いほうが、より深い箇所までUV硬化することが可能です。

波長とUV硬化の深さの関係

(2)複数波長を用いた場合の結果

(1)で紹介した結果は、1つのLEDを用いたそれぞれの単一波長の光を照射した際の結果になります。
これに対して、ランプのように幅広い波長を照射する実験を行いました。

右図は、実験で、
【複数のLED(365/385/405/435nm)の同時照射】-①と
【波長の長いLED(435nm)のみの照射】-②で、
コーティング剤を硬化した際の固まった深さを比較した結果です。
①よりも②の方が2倍ほど深くまでUV硬化しているという結果になりました。

これは、短い波長の光と長い波長の光を同時に照射した場合、短い波長で先に表面が固まってしまい、深い箇所に光が到達しない、UV硬化しにくい状態になっているためであると考えられます。
上記の実験から、長い波長の光を単独で照射することが深い箇所を硬化させるために効果的であるという事が言えます。

波長とUV硬化の深さの実験結果

(3)波長の長いLEDのみの結果の課題とステップ照射の必要性

それでは、波長の長いLEDのみを使うのがよいのでしょうか。
そこで、(2)の①の結果と②の結果に関して、UV硬化の深度だけではなく、表面状態の観点からも比較してみることにしました。
すると、長い波長の光単独でUV硬化した場合、
・短い波長の光で硬化するよりも表面が荒い
・タックフリーが発生する(表面がベトベトしている)
などの課題が見えてきました。

この課題に対して、追加の実験により、長い波長を照射して深い箇所を硬化させた後に、短い波長を照射するステップ照射を用いることで、“深い箇所のUV硬化”と“表面状態”の両立ができる事がわかりました。
【複数のLED(435nm/365nm)のステップ照射】-③と、
【波長の長いLED(435nm)のみの照射】-②
のUV硬化の深さの結果は右図のように同等でした。

波長とUV硬化の深さの実験結果2

(4)高度なステップ照射

複数波長を搭載したUV LED光源では、波長毎のLEDの出力のON-OFFやそれぞれの出力が設定できるので、ランプではできなかった細やかな波長毎の出力制御をおこなうことができます。
例えば、次のように4ステップのステップ照射を行うことで、③で示した結果よりもさらに良い表面性が得られました。
1.435nm(100%)単体照射
2.435nm(100%)/385nm( 33%)同時照射
3.435nm(100%)/385nm( 66%)/365nm( 50%)同時照射
4.435nm(100%)/385nm(100%)/365nm(100%)同時照射

UV硬化のステップ照射

(5)評価に使用した、5波長のLEDが搭載可能で超高出力なUV LED光源はこちら

製品情報

UV-LED照射器ALE/1

UV-LED照射器ALE/1

  • UVランプより高い出力
    (UV-LEDとして業界最強水準の高出力)
  • UV硬化剤に合わせた波長スペクトルを選択可能
     (複数のLED搭載可)
     (LEDを選択可)
     (各LEDの出力を調整可)
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ステップ照射の設定方法

上記の製品では、AUX、USB、PLCなどのI/Fを用いて複雑な制御ができるほか、以下のように製品単体のタッチパネルでも簡単にLEDの出力ステップの設定が可能です。 UV硬化のステップ照射_設定

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