波長可変バンドパスフィルター
FWS
SPECTROLIGHT

波長可変バンドパスフィルター　FWS-Manual

Basic / High-Resolution / CenterLine

コンパクト。手動で簡単に中心波長とバンド幅を個別に制御。

SPECTROLIGHT社のFWS-Manualは、独自のTwinFilm™技術を採用し、回折格子モノクロメーターが持つ波長選択・調整のフィルタリング特性と、バンドパスフィルターの持つ円形アパーチャーを通じて歪みなく結像できる性能を兼ね備えた機械式の波長可変バンドパスフィルターです。

FWS-Manualはソフトウェアや電源を必要とせず、高精度なノブ（ダイヤル）を回すことにより、中心波長と帯域幅を個別に手動で制御することができます。コンパクトな一体型の設計で、簡単に、かつ高い再現性でチューニングすることが可能です。

FWS-Manualをコリメート光（平行光）の光源と組み合わせることで、分光測定に最適な連続波長可変フィルターとして機能し、幅広い実験や分析用途に柔軟に対応できます。

動画波長可変バンドパスフィルター FWS-Manual　製品概要

FWS-Manualは手動で機械的に中心波長やバント幅を調整することができる波長可変バンドパスフィルターです。
動画のFWS-Manual-basicモデルでは、3つのローレットノブ（刻み付きダイヤル）を備えており、このうちの2つは中心波長と透過帯域幅の調整に、残りの1つはビーム方向の補正に使用します。
（FWS-Manual各モデルの使用例（動画）はこちら）

FWS-Basicの手動による波長可変

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カタログ

FWS-Manualの特徴

ソフトウェア、電源不要で中心波長、バンド幅を個別に自在に制御
コンパクト、軽量
255～1,700nmの広帯域に対応した波長可変バンドパスフィルター
中心波長：1nm刻みで設定可能
FWHM：2～15nmで調整可能
高い透過率：＞75％
高いブロッキング性能：可変範囲においてOD 10、1700nmまでの波長範囲においてOD 5
あらゆる広帯域光源に簡単に接続可能

高い透過率

すべての波長において高い透過率

他のフィルタ技術は、波長により透過率が低く、低効率の場合がありますが、FWSは全ての波長において高い透過率（＞75%）を有します。

使用波長を選択

指定波長のみを抽出
指定波長の帯域外をブロック

歪み無し

様々な画像手法に適用可能。
- 歪みなし。ビーム形状に影響なし。

他のフィルタ技術はスリットを通して波長を選択するため、歪みが発生する場合があります。

正確で調整可能な帯域幅

中心波長と半値幅を調整可能

他のフィルタ技術は設計上、柔軟な帯域幅制御が困難な場合があります。

中心波長（CWL）と半値全幅（FWHM）の波長可変

波長、FWHM、および時間遅延を設定すると、システムは設定した波長を正確に出力します。

FWS-Manual : コンパクト・柔軟なシステム構成で「正確なスペクトル制御」

SPECTROLIGHT社のFWS-Manualは、高精度なスペクトル制御が不可欠な用途に最適な波長可変バンドパスフィルターです。ソフトウェア、電源不要で手動で簡単にチューニングが可能です。小型化と高い柔軟性を両立したシステム構築を可能にし、お客様のニーズに対応します。

1. 白色光から「波長可変光源」を構築

1 nm刻みで波長を選択可能
AOTF、モノクロメーター、LLTFをソフトウェア制御で置き換え
- 従来のAOTF（音響光学素子）、モノクロメーター、LLTF（液晶可変フィルター）といった機器を、FWS-Manualに置き換えることで、手動で簡単に波長を自在に調整することが可能になります。
フェムト秒レーザー、高出力レーザーにも使用可能。
- 高出力光源と連携して安全に使用することができます。

2. ハイパースペクトルイメージングシステムを構築

様々な測定アプリケーションに合わせて帯域幅を動的に調整
正確な画像化や分析が可能
特定の波長を高精度に分析

コンパクトなFWS-Manualは、顕微鏡、CCDカメラ、光源などの一般的な光学機器へ簡単に統合可能です。

FWS-Manualの製品情報

モデル一覧仕様アプリケーション技術情報 PDF資料
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モデル一覧

Step.1モデルの選択

FWS-Manualのモデル（Basic、High-Resolution、CenterLine）の中から対象波長と帯域幅の構成に基づいてフィルターモデルを選択してください。

調整ダイヤルのギア比1：1のBasicモデルと、ギア比27：1のHigh-Resolutionモデルを用意しています。より精密な波長調整が必要な場合は、High-Resolutionモデルをご選択ください。

FWS-Manual
-Basic-A10

CWL ＆ FWHM：調整可能（2-15 nm）
アパーチャー：10mm

FWS-Manual
-HR-A5/HR-A10

CWL ＆ FWHM：調整可能（2-15 nm）
アパーチャー：5mm or 10mm

FWS-Manual
-CenterLine-A10

CWL：調整可能
FWHM：固定（10 or 20 nm）
アパーチャー：10mm

モデル	CWL (中心波長）	半値全幅（FWHM）
モデル	CWL (中心波長）	Basic	High-Resolution	CenterLine
Manual-F00	255-290 nm	2-15 nm		10 or 20 nm
Manual-F01	280-310 nm
Manual-F02	310-350 nm
Manual-F03	348-390 nm
Manual-F04	385-435 nm
Manual-F05	430-490 nm
Manual-F06	485-550 nm
Manual-F07	545-620 nm
Manual-F08	615-700 nm
Manual-F09	690-790 nm	3-15 nm
Manual-F10	775-890 nm	3-15 nm
Manual-F11	880-1015 nm	5-15 nm
Manual-F12	1000-1150 nm
Manual-F13	1140-1310 nm
Manual-F14	1300-1500 nm
Mono-F15	1475-1700 nm	7-13 nm

※FWS-Manualの最適な性能を得るには入射光を平行にする必要があります。
※フィルタモデル-F00、-F02モデルは最大 600 nm までブロックできます。

Step.2アパーチャーサイズの選択

使用する光源に適したアパーチャーサイズを選択してください。

-A5（5mm）：SC光源に最適
-A10（10mm）：出力ビームサイズの大きい光源（タングステン・ハロゲン、プラズマ、LED）に最適

FWS-Manualの仕様

モデル	Basic-A10	High-Resolution-A5	Hign-Resolution-A10	CenterLine-A10
製品画像
波長範囲	255～1,700 nm
半値全幅（FWHM） (nominal)⁽²⁾	max.: 2～15 nm / min.:7～13 nm
アパーチャーサイズ	10 mm	5 mm	10 mm	10 mm
アパーチャーサイズ	5 mm：SC光源に適しています。 10 mm：出力ビームサイズの大きい光源（タングステン・ハロゲン、プラズマ、LED）に適しています。
ブロッキング性能 ⁽¹⁾	可変範囲においてOD 10 スペクトル範囲において1700 nmまで OD 5			スペクトル範囲において1700 nmまで OD 5
中心波長の波長ステップ（刻み）	1 nm
損傷閾値	Pulse: ピークエネルギー密度＜ 1.75 J/cm²（~70 um spot diam., 10 ns, 10 Hz, 532 nm LASER） CW (Continuous wave) : Intensity < 2 MW/cm² (1064 nm, ~ 90 m spot diam.)
透過率（nominal）	＞ 75 % (avg.)⁽²⁾
寸法（L × W × H）	48×92×64mm	40×76×50mm		40×58×40mm
重量	0.2 kg	0.3 kg		0.2 kg

(1) F00-F02フィルターは600nmまでOD3.5を実現。この範囲を超えるブロッキングが必要な場合は、専用の帯域外ブロッカー（WS-BL400UV、WS-BL1700SWIRなど）を使用することができます。
(2) 透過効率はFWHMが10 nmのフィルターに基づきます。400 nm未満の波長では50%以上を維持します。

製品に関するご注意

※ 製品改良のため、仕様・外観・構成等は、予告なく変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※FWS-Manualの最適な性能を得るために、入射光は平行（コリメート）光にして入射させてください。
※フィルタモデル-F00、-F02は、600 nm までの波長をブロックできます。

アプリケーション

分光測定、分光観察、研究（物理学、化学、光学）

広帯域光源によるスペクトル測定
補償光学と高精度光計測
ホログラフィックおよび干渉測定
量子コンピューティングと量子光学

ライフサイエンス、バイオテクノロジー

蛍光顕微鏡
蛍光イメージング
顕微鏡検査
共焦点レーザー顕微鏡
細胞分析、創薬、スクリーニング
光遺伝学
生体模倣型光受容体、人工視覚システム

材料科学、先端材料研究

フォトルミネッセンス（PL）、分光法
近接場光学と高度な光学現象（例：磁気光物質相互作用）
スーパーコンティニウム（SC)レーザーによるスペクトル測定
薄膜およびナノ材料分析

産業計測、品質管理、センサーの校正

高精度センサーのキャリブレーション
光検出システム
ディスプレイおよびカメラの試験
光学部品の特性評価
産業用画像検査

医療診断、環境分析

非侵襲医用画像診断
水質および大気質のモニタリング

ハイパースペクトルイメージング

顕微鏡と組み合わせたハイパースペクトルイメージング
水質および大気質のモニタリング

エネルギー

太陽電池の分光感度試験

技術情報

フィルタ技術の比較

SPECTROLIGHT社のTwinFilm™に技術に基づく波長可変バンドパスフィルターは、、従来技術（AOTF、モノクロメーター、LLTFなど）からの置き換えを可能とする、優れた特長を備えています。

	液晶	AOTF	回折格子	LLTF	FWS
レーザー損傷閾値	低	高			高	＜ 2 MW/cm²(CW)
透過帯域特性	poor			great	great	入力ビーム特性を保持
ブロッキング性能	poor			good OD 6	great	1700nmまでOD 10
波長可変幅（範囲）	広い	不連続	広い	広い	広い	255～1,700 nm
バンド幅のリアルタイム調整	×				可能	2～15 nm (nominal)
高スループット	poor			good ~65 %	great	≧ 75 %
アパーチャーサイズ	限定的			限定的＜ 5 nm	5mm, 10mm	レーザーとランプの両方のタイプに適したアパーチャーサイズが選択可能
偏光	依存あり				依存なし	非偏光
ディストーション（歪み）	Free	〇歪み発生		Free	Free	No Distortion （歪みなし）
波長のカスタム設定	Fixd range （固定範囲）				Free	255~1700nmであらゆる波長を選択可能

AOTF（Acousto-Optic Tunable Filter)
LLTF（Laser Line Tunable Filter)
FWS（Flexible Wavelength Selector）
（※比較表に記載した数値は参考値となり、詳細仕様は各モデル・品番をご確認ください。）

LVBFとADBFの比較

LVBF（Linier variable bandpass filter）:
- 光がある特定の位置に入射すると、特定の波長のみがフィルターを通過する。
- ビームサイズによって精度の差が生じる。
ADTF（Angle dependent tunable filter) (FWS)：
- 光がある特定の角度で入射すると、特定の波長のみがフィルターを通過する。
- 均一な波長分布

アクセサリー

SUPECTROLIGHT社では、波長可変バンドバスフィルターと光源との入出力、システム構成に必要なアクセサリーを用意しております。

入力側アクセサリー	FWS-Manual	出力側アクセサリー

WS-SM1-11P ファイバコリメータΦ11mm,SM[05]との接続用		WS-SMA SMAコネクタタイプの出力側ファイバと直接接続するためのアダプタ

WS-SM1-05P ファイバコリメータΦ11mm,SM[05]との接続用		WS-LLG 3ｍｍ、５ｍｍのライトガイドと直接接続するためのアダプタ

WS-SCA SC光源とFWSとの接続用		帯域外波長ブロッカー WS-400UV / WS-1700SWIR ＞400 nmの帯域外波長をブロック＞1700 nmの帯域外波長をブロック

WS-FPCA FC/PC, FC/APCファイバと直接接続するためのファイバポートカップラーアダプタ		WS-FPCA FC/PC, FC/APCファイバと直接接続するためのファイバポートカップラーアダプタ
その他

取付台 WS-MB FWS-Basic、FWS-High-Resolution用の取付台。磁気プレートを備えており、高い安定性を確保。

取付台 WS-MB-CL FWS-CenterLine用の取付台。磁気プレートを備えており、高い安定性を確保。
接続可能な光学素子、部品
ファイバ、コリメータ、光源