構造化照明顕微鏡(SIM)用
Argo-SIM V2スライドは、蛍光顕微鏡・蛍光イメージングシステムの評価や精度管理を行うための品質管理ツールです。構造化照明顕微鏡およびデコンボリューションアルゴリズムを使用するシステム用に特別に設計されています。
Argo-SIM V2は、異なる波長での顕微鏡の性能を評価する際に役立ちます。特に、正確な3D測定のためのz方向のキャリブレーションと共焦点顕微鏡の解像度測定に対して有用です。
Argo-SIM-V2は、新世代のガラスArgoglassⓇAG03を採用し、従来品よりも2倍以上明るくなり、より使いやすく進化しました。
新世代 Argoslide v2.0 特集ページ
ARGOLIGHT社の品質管理スライド
ARGOLIGHT社(アルゴライト)の多次元スライドは、蛍光イメージングシステムの性能の評価ならびに追跡用に特別に設計されています。
本スライドは、ステンレス鋼製キャリアの上に特殊なガラス(ArgoGlass)が載った構成となっています。ガラスの中には様々な蛍光パターンが埋め込まれています。
蛍光パターンをチェックすることで、蛍光顕微鏡の分光応答性、均一性測定、視野の歪み、分解能などを確認することができます。
ArgolightのソフトウェアソリューションDaybookを使うことにより、パターン画像の分析を簡単に行うことができます。
製品の特徴
- 新世代ガラス ArgoglassⓇAG03採用。明るさが従来品の2倍以上アップ
- イメージングシステムの信頼性と安定性を確保
- 数年間にわたり標準的な蛍光パターンとして使用可能
- 取り扱いが容易:冷蔵保存の必要なし。追加の消耗部品はありません。
- 高い耐久性
- 互換性:油浸対物レンズ、乾式対物レンズ、液浸対物レンズに対応しています。
(※液浸液として水を使用する場合は、1度に20分を超える連続曝露は避けてください)
製品情報
仕様
励起波長範囲 |
250 ~ 650 nm |
発光波長範囲 |
励起波長+15 ~ 800 nm |
露光ダメージ閾値 |
放射照度 50 GW/cm2 (peak or average) |
保管条件 |
室温 10 ~ 40 ℃, 20 ~70% RH |
外形寸法 |
75 × 25 × 1.5 mm |
対物レンズ | 浸漬媒体の適合性
乾式対物レンズ、油浸対物レンズのいずれにも対応しています。
浸漬液として水を使用する場合は、1度に20分を超える連続曝露は避けてください。
分析可能なパラメータ
照明強度の分布
視野の歪み
共局在性
線広がり関数
分解能
ステージ中心のずれ
Z軸のステージドリフト
強度線形性
スペクトル応答性
Argo-SIM V2 パターン概要
Argo-SIM V2 スライドガラス内の「蛍光パターン」の全体像です。
蛍光顕微鏡の「分解能、スペクトル応答性、照明強度の分布」等、各仕様の評価に必要な蛍光パターンが埋め込まれています。
以下は、Argo-SIM V2の各蛍光パターンの詳細です。スライドガラス内には27の蛍光パターンが埋め込まれています。
2×16
強度グラデーション
[PAT-AG03-EM2-D2]
蛍光強度が直線的に変化する16個の 15.0μm×0.7μmの長方形が2×16のマトリクス状に並んでいます。
3D交差階段:
1μm Step
[PAT-AG03-EM2-I5]
4本の柱に囲まれた2つの交差階段のように、異なる深さに埋め込まれた11の空の円柱で構成されています。(Step: 1μm)
3D交差階段:
0.5μm Step
[PAT-AG03-EM2-I6]
4本の柱に囲まれた2つの交差階段のように、異なる深さに埋め込まれた11の空の円柱で構成されています。(Step: 0.5μm)
3D交差階段:
0.25μm Step
[PAT-AG03-EM2-I7]
4本の柱に囲まれた2つの交差階段のように、異なる深さに埋め込まれた11の空の円柱で構成されています。(Step: 0.25μm)
3D交差階段:
0.125μm Step
[PAT-AG03-EM2-I8]
4本の柱に囲まれた2つの交差階段のように、異なる深さに埋め込まれた11の空の円柱で構成されています。(Step: 0.125μm)
リングの3D
マトリックス
[PAT-AG03-EM2-K1]
総体積40×40×40μm。5μm間隔に区切られた9×9×9リングの3Dマトリックス。
4×4
強度グラデーション
[PAT-AG03-EM2-C2]
直線的に変化する異なる蛍光強度レベルを持つ16個の6μm幅の正方形が、4×4のマトリクス状に配置されています。
背景のリングの
マトリックス
[PAT-AG03-EM2-L1]
10μm下の蛍光背景の上に5μm間隔に区切られた9×9のリングのマトリクスで構成されています。
リングの2D
マトリックス
[PAT-AG03-EM2-B2]
110μm×110μmのフィールド上に、5μm間隔に区切られた21×21のリングの2Dマトリックスで構成されています。リングのフィールドは8つのランドマークに囲まれており、中央に長さ3μmの十字があります。
幾何学図形:
円形
[PAT-AG03-EM2-M1]
幾何学図形:円形
幾何学図形:
七角形
[PAT-AG03-EM2-M6]
幾何学図形:七角形
幾何学図形:
六角形
[PAT-AG03-EM2-M5]
幾何学図形:六角形
幾何学図形:
八角形
[PAT-AG03-EM2-M6]
幾何学図形:八角形
幾何学図形:
五角形
[PAT-AG03-EM2-M4]
幾何学図形:五角形
幾何学図形:
長方形
[PAT-AG03-EM2-M3]
幾何学図形:長方形
幾何学図形:
星形
[PAT-AG03-EM2-M8]
幾何学図形:16本の腕を持つ星形
幾何学図形:
三角形
[PAT-AG03-EM2-M2]
幾何学図形:三角形
徐々に間隔が変化する線:
水平
[PAT-AG03-EM2-E5]
長さ36μmの線のペアで構成されており、その間隔は0nmから390nmまで、30nmステップで徐々に広がっています。(水平方向)
徐々に間隔が変化する線:
垂直
[PAT-AG03-EM2-E6]
長さ36μmの線のペアで構成されており、その間隔は0nmから390nmまで、30nmステップで徐々に広がっています。(垂直方向)
徐々に間隔が変化する線:
‐45°
[PAT-AG03-EM2-E7]
長さ36μmの線のペアで構成されており、その間隔は0nmから390nmまで、30nmステップで徐々に広がっています。(‐45°方向)
徐々に間隔が変化する線:
+45°
[PAT-AG03-EM2-E8]
長さ36μmの線のペアで構成されており、その間隔は0nmから390nmまで、30nmステップで徐々に広がっています。(+45°方向)
グリッド
[PAT-AG03-EM2-N1]
110μm×110μmの大きさで、10μm間隔の格子から成り、中央を囲む5つの正方形に5μmの長さの十字が入っています。
十字のマトリックス
[PAT-AG03-EM2-F2]
幅40μmの枠で囲まれた、長さ5μm、段差10μmの4×4の十字のマトリクス。十字は同一平面上(XY)の複数の垂直線と、ガラス内で次第に深くなる複数の水平線で構成されています。0μmから1.5μmまで、0.1μm刻みで徐々に大きくなっています。
再配置十字
[PAT-AG03-EM2-H2]
再配置十字の長さは20μmです。
球の経線
[PAT-AG03-EM2-G2]
異なる直交平面にある直径25μmの3つの円。球の子午線が特徴。
ターゲット
[PAT-AG03-EM2-A2]
10μm刻みに半径が増加する同心円です。最小半径10μm、最大半径120μm。
ロゴ
[PAT-AG03-EM2-J2]
80μm×18μmの枠に囲まれた会社名「ARGOLIGHT」の文字。
ソフトウェア
概要
専用ソフトウェア「Daybook3」は、顕微鏡の品質情報を提供するためにつくられました。
当ソフトウェアを使用することで、撮影した蛍光パターンの画像分析や、結果の継続的なモニタリングが可能になります。また「Daybook3」にはデータマネージャーが付属されているため、蛍光顕微鏡の管理情報を3年間追跡することができます。
「Daybook3」からPSF分析が追加されたほか、有償版では自動バッヂ解析機能や、顕微鏡パフォーマンスのモニタリングなども使用する事が出来ます。
動画 | アルゴスライドの使い方
技術情報
Argoslide V2シリーズ 蛍光強度特性
励起波長:488nm,514nm,543nm
励起波長:350nm,375nm,405nm
Argoslide V2シリーズ 吸収効率
Argoslide(アルゴスライド)の製品ラインナップ
ARGOLIGHT社の品質管理スライド(アルゴスライド)は、製品ごとに対象とする顕微鏡が異なります。ARGOLIGHT社が提供する顕微鏡用品質管理スライドの製品一覧ページにてご確認ください。(互換表、分析可能なパラメータを掲載)
顕微鏡用スライド製品一覧
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蛍光システム用スライド Argo-v2シリーズ
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