光が生体に及ぼす影響の研究や、研究成果によって得られた実利面を産業分野で活用する場合等で、グローバルで多くの導入実績があります。当社でも国内の大学・研究機関・企業向けにご提供実績がございます。
Telelumenの技術は、世界中の大学や研究所で既に数年間に渡り様々な研究で用いられている実績があるものです。ソフトウェアを用いて任意にパラメーターを調整し光を作り出すだけでなく、分光放射計で得た光を再現するライト・レプリケーター技術により、日光の実際のスペクトル・パワー分布(SPD)に近づけることが可能です。つまり記録された「LumenScripts」をDittosizer Light Playerで再生するだけで日光の体験を再現することができます。
近年、人々の健康意識の高まりから、人間の体内時計(サーカディアンリズム)と照明との関係が注目されています。 光は私たちの体内時計をコントロールする重要な役割を果たしています。
「Dittosizer Light Player」は独自の技術により、日光を再現したり、色温度・照度を調整できるため、サーカディアンリズムに適合する照明の研究分野でご活用いただいております。
”ヒューマンセントリックライティングと次世代研究照明の紹介”が
【一般社団法人日本オプトメカトロニクス協会 月刊誌「光技術コンタクト」2019年2月号】
に掲載されました。
仕様
波長数 |
24 ピーク波長 |
波長範囲 |
365 ~ 940 nm |
出力(ルーメン) |
>5,000 |
CCTレンジ |
All |
PWM調光 |
250:1 |
PWM周波数 |
32 kHz |
コントロール |
イーサネット |
通信プロトコル |
TCP/IP, UDP, DHCP |
入力電圧 |
100-240 VAC( 0.85 A max, 50/60Hz) |
ハウジング / 寸法 |
Original / 602 × 602 × 161 mm |
重量 |
8 kg (18 lbs) |
取り付け |
天井、ベンチ、キャビネット |
ソフトウェア
概要
Telelumen社の波長可変照明のソフトウェアは、CCTや色度を選択することで光を再現したり、個々の波長チャンネルの光量を個別に調整することが可能です。ユーザーは複雑な入力をする必要はなく、直感的に光の操作ができます。
各照明器具はイーサネットで接続され、グループ化が可能です。各機器はイーサネット接続によりネットワーク化が可能で、個別に、またはグループとして、光のスペクトルを自在にコントロールできます。光出力とスペクトルを時間に応じて動的に変化させることが可能です。
インターフェース
GUIでは、いくつかの異なるパラメーターを使用して、出力(目標照度:
Target Illumination )を指定することができます。例えば、色温度(CCT)と光出力、色度(xyまたはu'v')と光出力といった、複数のパラメータを直感的に調整し、目標照度を設定できます。
スペクトルパワー分布(SPD)のデータファイルや、各カラーチャンネルの出力を指定する業界標準のテキストファイルをインプットすることも可能です。
上のソフトウェア画面では、「regular palette(レギュラーパレット)」マッチ機能を用いて、4000Kの光を再現しているところを示しています。内蔵されているこのマッチオプションは、カラーレンダリング(Ra、Rf)を最適化し、その結果のスペクトルフォトメトリックを表示します(表のMetrics)。
ドロップダウンメニューには、フォトメトリックを考慮せずに、目標とするスペクトルパワー分布(SPD)と合成SPDの誤差を最小化する「spectrum( スペクトラム)」などのマッチ関数も用意されています。
内蔵されている機能に加えて、オーディオのグラフィックイコライザーのように、グラフ上のカラードットを動かしたり、マニュアルコントロールセクションの表に数値を入力したりすることで、個々のチャンネルを手動で調整することも可能です。
ソフトウェアは、独自の最適化アルゴリズムを用いて、これらの光の設定コマンドをマルチLED照明器具が生成する個々のスペクトルに変換します。このソフトウェアは、黒体放射または昼光軌跡を基準としてスペクトルを計算し、IES TM-30-15の評価指標の色忠実度や鮮やかさ(Rf、Rg)、duv、SPDおよびu'v'誤差の大きさなど、多くの重要な測定基準を画面の右側の測定基準表(Metrics table)に表示します。
このソフトウェアは、すべての結果を計算し、一貫した再現性のある出力を実現しています。
Dittosizer
Telelumen社のDittosizerは、UVAからNIRまでの広いスペクトルパワー分布を持ち、同社のOctaと比較して約2倍の光出力があります。
右の画面ではDittosizerの機能の一部を示しています。
24チャンネルを使用することで、一般的な白色LEDやクールホワイト蛍光灯(CWF)のような複雑なスペクトルパワー分布(SPD)をより忠実に再現することができます。
Light Player:時間変化する光を自在にコントロール
Telelumen社の波長可変照明は、時間とともに変化する光の出力を再生する機能を備えています。
- 「frame(フレーム)」: 個々の光出力構成(spectrum)と、その持続時間。
- 「Lumenscripts(ルーメンスクリプト)」: 複数のフレームを組み合わせ、時間とともに光のスペクトルを変化させる一連のルーチン。
この「Lumenscripts」を活用することで、CRI(演色評価数)やCCT(色温度)などのパラメータを、時間経過とともに自動的に変化させるシーケンスの作成したり、特定の照明の「チューニング」の再現、実験用刺激データの生成が可能になります。
ソフトウェアには、出力変化(frame)間のスムーズな遷移を自動的に計算する機能が搭載されています。画面で示されているカスタムエディター(橙枠内)により、「Lumenscripts」の作成が容易になります。
高度な機能の使用例|サーカディアンリズムに影響を与えるスペクトル
右の2つのソフトウェア画面は、3原色以上のシステムとTelelumen社のソフトウェアのパワーを示しています。多色システムは与えられた色度に対して多くの可能なソリューションを持っています。
ここでは、サーカディアンリズムに影響を与えるスペクトルの領域を、Metrics表(ソフトウエア画面上の右側)に示されているように、色度への影響を最小限に抑えながら、減光、またはブーストしています。
グラフでは、LEDの色が横に動いているように見えるかもしれません。しかし、実際に起こっていることは、ソフトウェアが隣接するカラーチャンネルを使用して、フォトメトリクスを維持する代替ソリューションを見つけているのです。
その他の高度な機能
その他の高度な機能には、GUIを使用してソフトウェアで生成されたスペクトルを手動で微調整する機能があります。
また、APIが用意されており、ユーザーは他の外部機器との同期などの機能に必要な内部パラメーターにアクセスすることができます。