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スマートフォン対応 超小型分光計 GoSpectro用途例

分光器を使用した宝石の判別方法

分光器を使用した宝石の判別方法

宝石学では、宝石の特性評価と鑑定のために分光法が使用されます。

分光器は物質によって吸収された波長を測定することで、その測定対象の化学的性質を推定することが可能

一般的なカメラデバイスでは、波長スケールを可視化することや、二つの異なる宝石のそれぞれのスペクトルを正確に比較することは不可能です。

分光器を使って宝石の観察を実施すると、吸収された波長から見た目では同じですが種類の異なる宝石を見分けることが可能です。

スマートフォン対応 超小型分光計 GoSpectro製品詳細

GoSpectroは、世界で最もコンパクトかつシンプルな光分光器を提供

特許を取得したこのデバイスを使って何が出来る?
  • すべてのスマートフォンをスペクトルアナライザに変えることが可能
  • スペクトルデータの測定、記録、解析およびエクスポートが可能
GoSpectroのアプリケーション

◎透過(もしくは吸収)および蛍光スペクトルを使用した、宝石のスペクトルの特性評価

◎類似した外観もしくは色を持つ宝石の、比較および区別

◎様々な宝石や鉱物サンプルの迅速な分析

学生や専門家、あるいは外出先で光スペクトルを測定する必要のあるすべての人に、分光法の力を届けます。

GoSpectroを用いた宝石のスペクトル特性評価の結果紹介

GoSpectroを使用して行った3つの宝石の特性評価の結果を紹介します。

(1)トルマリンのスペクトル特性評価
(2)ルビー及びガーネットのスペクトル特性評価
(3)天然および合成スピネルのスペクトル特定評価

(1)トルマリンのスペクトル特性評価

 

まずは、化学元素の存在に応じて異なる色を有するトルマリンを使用して、目視で違いがある程度わかる宝石のスペクトル特性を取得しました。

 

3種類のトルマリンの分光特性比較結果を図2に示します。

  • 黄色いトルマリン(青色)
  • 濃いピンク色のトルマリン(緑色)
  • 明るいピンク色のトルマリン(橙色)
 
トルマリンの吸収スペクトル
以下のように、透過波長のピークの違いから3つの宝石のスペクトル特性の違いを確認することができました。
  • 黄色のトルマリンのスペクトル(青色)

    青色(490nm付近)の中に吸収帯を有しています。
    これは、色は吸収された色の相補的な色によって与えられるためです。
  • 濃いピンク色のトルマリンのスペクトル(緑色)

    505nm付近に吸収ピークを有しています。
  •       
  • 明るいピンク色のトルマリンのスペクトル(橙色)

    515nm付近に吸収ピークを有しています。

(2)ルビー及びガーネットのスペクトル特性評価

次に、見た目では区別のつきにくい宝石のスペクトル特性を比較しました。
今回、評価に使用したパイロープとアルマンディンは、屈折率が高く(1.74 から1.83)非常に酷似した色を持っているので、目視や屈折率計による識別が困難です。

 
ルビー及びガーネットのスペクトル特性
 

ルビー及びガーネットの分光特性比較結果を図4に示します。

  • アルマンディン(青色)
  • ガラス(緑色)
  • ハイロープ(橙色)
 
宝石の透過スペクトル
以下のように、3つの宝石のスペクトル特性の違いを確認することができました。
     
  • アルマンディンのスペクトル(青色)

    575nm、525nmおよび504nm で3 個の吸収帯を見つけることができ、さらに青色で良好な透過性が確認できます。
  •  
  • ガラスのスペクトル(緑色)

    700nm から570nmまでの幅広い透過帯があり、570nmから450nmまではほぼ全吸収されています。
  •  
  • パイロープのスペクトル(橙色)

    575nmに吸収帯を持っている点や、500nmから450nmで吸収が確認できます。

(3)天然および合成スピネルのスペクトル特定評価

最後に、宝石の蛍光スペクトル特性の違いを確認しました。

今回の評価では、天然と合成のスピネルに市販のレーザーポインタを使用して405nm の光を当てて、それによる蛍光スペクトルを取得しました。
天然と合成のスピネルの分光特性比較結果を図5に示します。

  • 天然のスピネル(青色)
  • 合成のスピネル(橙色)
天然およ合成スピネルの蛍光
天然と蛍光のスピネルの間に、明確な差異を観察することができました。
  • 天然スピネルのスペクトル(青色)

    レーザー発光(405nm)のみが観察される。
  • 合成スピネルのスペクトル(橙色)

    レーザー発光(405nm)に加え、500nm から670nmに発光が確認できる。

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