最大45モードで大容量通信を実現するマルチプレクサ
6G通信では、100Gbps以上という従来方式では対応が困難な通信データの大容量化が求められます。
Cailabs社のPROTEUSは、最大45モードを分波・合波することで大容量通信を実現するマルチプレクサ(MUX)・デプレクサ(DEMUX)のパッケージです。
特許取得済みのマルチプレーン光変換技術( Multi-Plane Light Conversion)により、小型なモジュールにも関わらず、レーザーの品質を保ったまま複数ビームのモード整形をおこない、1つの光として束ね、光ファイバーケーブルでの大容量伝送を実現します。
LP・HG・LG・OAMモードの製品を用意しているため、様々な空間モード伝送の実験に最適です。
また、一般的なSI・GI・OM2ファイバーで大容量のデータ通信が可能なため、非常に低コストで導入頂けます。
(*)マルチプレクサは、複数の入力信号から出力する信号を選択したり、合成したりする信号の切り替え機器のことで、デプレクサはその逆を行う機器のこと
製品の特徴
Cailabs社のPROTEUSは大容量のデータを低損失で伝送できる汎用性の高いマルチプレクサ・デプレクサモジュールです。
大容量のデータ伝送が可能
- 最大45モード (PROTEUS-Sでは、6・10・15モードに対応)
- LP・HG・LG・OAMモードに対応
高い汎用性を提供
- SI・GI・OM2など一般的なケーブルが使用可能
- マルチプレクサとデプレクサをセットで提供
- コンパクトなサイズ (94x130x35mm)
製品情報
モデル一覧
PROTEUS-S
PROTEUS-C
仕様
PROTEUS-S
PROTEUS-S 低挿入損失モデル
PROTEUS-C
(*) その他のカスタマイゼーションも可能ですのでお問い合わせください
(**) モード数による
製品サイズ
PROTEUS-S
PROTEUS-C
アウトプットファイバーの例
- 4 LP mode step-index fiber by Prysmian
- 6 LP mode graded-index fiber by Prysmian
- 9 LP mode graded-index fiber by Prysmian
- 2 LP mode step-index fiber by OFS
- 2 LP mode graded-index fiber by OFS
- 4 LP mode step-index fiber by OFS
- OM1 : 62.5 um conventional multi-mode fiber
- OM2/3/4 : 50 um conventional multi-mode fiber
- OAM modes in free-space
アプリケーション
Space Division Multiplexing:SDM(空間多重分割)
光信号を空間的に多重化することで伝送を増やす方法。
ファイバの内部に複数のコアを内蔵させることで伝送容量を増やすマルチコアファイバーを用いる方法が主流であり、入射光の空間モードを増やすことでさらに伝送容量を増やす方法などが研究されています。
Space Division Multiplexing:Orbital Angular Momentum:OAM(軌道角運動量)
光信号の新たな伝送方式。
入力信号が進行方向の垂直平面上で螺旋のように位相が回転するような形を描きます。
軌道角運動量の異なる信号を同時に計測・識別することで大容量の伝送が可能になります。
導入例
世界最速 光ファイバー伝送実験 KDDI総合研究所 (2017年)
KDDI総合研究所はマルチコアファイバーを使って10.16Pb/s伝送実験に成功しました。
この実験には、Cailabsのマルチプレーン光変換技術( Multi-Plane Light Conversion)が使われています。
詳細
技術情報
マルチプレーン光変換技術(MPLC:Multi-Plane Light Conversion)について
マルチプレーン光変換技術 MPLCはCailabs社が特許を取得している光の形状を操作する技術で、もともとマルチモードの量子光学のために発明されました。
一般的に位相板をレーザーが通ることでレーザーの形状(モード)を変更することが可能ですが、複数台のレーザーをそれぞれのモードに分けてかつ1つの光に束ねるためには多数の位相板が必要なため、光学系のサイズが大きくなってしまいます。
Cailabs社は反射型の位相板を設計し、ミラーと組み合わせることでわずか20×10mm程度の非常に小さなスペースで複数のレーザーのモードを分け、1つの光に束ねることに成功しています。
モード分割多重は、一般的なマルチモードファイバーで伝送が可能なため、非常に低コストかつ簡単に導入が可能な大容量伝送方法です。
対応モードについて
Cailabs社のMPLC技術により、LP (Linearly Polarized:直線偏光)、 HG (Hermite-Gaussian:エルミート・ガウス)、 LG (Laguerre-Gaussian:ラーゲン・ガウス)、そしてOAM (Orbital Angular Momentum:軌道角運動量) などあらゆるモードを生成することが可能です。
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