高安定のHHGを実現するターンキーシステム
UltraFast Innovations社の「NEPAL」は、極端紫外(XUV)および軟X線パルスを発生させるための高次高調波発生(HHG)ターンキーシステムです。1〜50 kHzの標準的なフェムト秒レーザーを希ガスターゲットに集光することで、シリコンの2p吸収端(約100 eV)を超える広帯域なパルス光を取得することができます。ビームラインの構築やシステムの調整などの手間を省き、高安定のHHG実験環境を提供します。
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お問い合わせUltraFast Innovations社の「NEPAL」は、極端紫外(XUV)および軟X線パルスを発生させるための高次高調波発生(HHG)ターンキーシステムです。1〜50 kHzの標準的なフェムト秒レーザーを希ガスターゲットに集光することで、シリコンの2p吸収端(約100 eV)を超える広帯域なパルス光を取得することができます。ビームラインの構築やシステムの調整などの手間を省き、高安定のHHG実験環境を提供します。
NEPALの基本システムには、高品質なKF規格真空チャンバー、オイルフリーのターボ分子ポンプシステム、完全電動式のXYZガスジェットターゲットなど、HHGに必要なコンポーネントが備っています。
お手持ちの標準的なフェムト秒レーザーをNEPALのガスターゲットに集光することで、安定したXUV/軟X線光が得られます。複雑なHHG実験環境構築の手間を削減し、即座にVUV/X線分光の研究を開始することが可能です。
これにより、極めて高い「時間的安定性」と「ビームポインティング安定性」を実現します。
NEPALは強力なXUV/軟X線パルス光源として機能するだけでなく、追加のアクセサリーや同社のHCFと接続することにより、目的に応じたシステム構成が可能です。XUV/軟X線分光、アト秒科学の研究用途に応じた実用的な構成をご提供いたします。
| 発生エネルギー | XUV ~ 軟X線 |
|---|---|
| 最大到達エネルギー | 150 eV (波長 8.3 nm) ネオンガス中、4〜5 fs (800 nm)パルス集光時 |
| 高次高調波出力 | 最大 360 µW @ 3 kHz |
| レーザー互換性 | 1 ~ 50 kHz のフェムト秒ドライバーレーザーに対応 |
| 真空システム | オイルフリー・ターボ分子ポンプシステム搭載 |
| 動作圧力(typical) | 数 mbar から 10-3 mbar以下 ベース圧力は 10-7 mbar以下 |
| ターゲットの背圧 | 数百 mbar ~ 数 bar |
| 設置面積(フットプリント) | 45 x 45 cm2 |
| アクセスポート、ビューポート(覗き窓) | ISO規格及びKF規格 |
| 光学窓 | 薄いブリュースター窓 (時間的歪み(チャープ)の最小化、偏光クリーニング用) |
NEPALには、目的とするスペクトル帯域のHHGを発生させるため、アルゴン、ネオン、ヘリウムなどの希ガスを供給するガス導入用フィードスルーが備わっています。
最終的に生成される高次高調波のスペクトルは、位相整合条件、集光されるレーザーパルスのパラメータ、使用する希ガスの種類によって決まります。
例えば、ネオンガス中で数サイクル(4〜5 fs)の800 nmレーザーパルスを用いた場合、最大150 eV(波長 8.3 nm)の高次高調波を発生させることができます。
電動XYZ並進ステージとHHG用ガスジェットのセットアップを示すNEPALのチャンバーの内部です。電気接続と希ガス供給には真空フィードスルーが使用されます。2つのビューポートにより、ガスターゲット内およびチャンバー内部のプラズマチャネルを観察できます。ガスジェットターゲットをチャンバーから機械的に分離することで、HHGの安定性が向上しています。

NEPALのチャンバー内部
「NEPAL」で発生させた高次高調波を、光電子イメージング分光器などの超高真空(UHV)実験チャンバーへ導入するための差動排気ステージを追加のアクセサリーとして用意しています。

NEPALシステム(追加アクセサリーを含む)
NEPALは、お客様の実験目的や測定装置に合わせて、柔軟にシステムを構築・拡張することが可能です。
基本のターンキーシステム構成で、標準的なフェムト秒レーザーをNEPAL内の希ガスターゲット(アルゴン、ネオン、ヘリウムなど)に集光することで、高次高調波(XUV/軟X線パルス)を発生させることが可能です。
UFI社製の中空コアファイバーコンプレッサー「SAVANNA」、およびXUV/軟X線多層膜ミラーと組み合わせた構成にすることで、振幅ゲーティングによるアト秒パルスの抽出が可能です。
アト秒時間分解分光など、高い時間分解能が求められる研究用途にも対応します。
※UFI製の中空コアファイバコンプレッサー「SAVANNA」へのレーザー入力条件、対応仕様詳細については、「SAVANNA」の仕様をご確認ください。
光電子イメージング分光器などの「超高真空(UHV)」が求められる実験装置に光を導入する場合にガスが充満するNEPALとの間に必要となる「差動排気ステージ」を追加アクセサリーとして用意しています。チャンバー間の極端な圧力差を保ちながら、光だけを後段へ通すための最適な構成です。
レーザービームは、凹面鏡によって希ガスが充填されたガスセル内に非分散的に集光され、約1013〜1014 W/cm2(一般的な最先端のテーブルトップ型レーザーシステムの場合)の強度に達します。ここで、10-5〜 10-8 の変換効率で高次高調波発生(HHG)プロセスが起こります。
NEPALは、非常に短い焦点距離(f ≈ 6 cm)を含む、長短さまざまな焦点距離に対応しています。HHGプロセスを最適化するために、XUV分光器を直接取り付けることも可能です。

Up to 0.1 µW @ 3 kHz high-harmonic power in neon:ネオンガスで生成された高調波出力
(※ネオンガスの場合は、最大 0.1 µW @ 3 kHz の高次高調波出力が得られます。)
NEPALは、孤立アト秒パルスの発生に使用できます。UltraFast Innovations(UFI)社の中空コアファイバーコンプレッサー「SAVANNA」とXUV/軟X線多層膜ミラーを組み合わせることで、アルゴン、ネオン、またはヘリウムガスから孤立アト秒パルスを発生させることが可能です。
「SAVANNA」を通過した圧縮パルスが振幅ゲーティングを可能にし、多層膜ミラーがHHGのカットオフ領域を分離することによって、単一の孤立したアト秒パルスが生成されます。
[1] XUV-beamline for photoelectron imaging spectroscopy with shaped pulses
(整形パルスを用いた光電子イメージング分光用XUVビームライン)
XUV-beamline for photoelectron imaging spectroscopy with shaped pulses
M. Behrens, L. Englert, T. Bayer, and M. Wollenhaupt
Review of Scientific Instruments 95, 093101 (2024)
超広帯域コヒーレントXUV光源
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高次高調波発生(HHG)超広帯域 コヒーレント XUV光源 :NEPAL