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波長可変バンドパスフィルター
FWS
SPECTROLIGHT

TwinFilm™ 技術で中心波長と帯域幅を自在に制御。広帯域の波長可変バンドパスフィルター

SPECTROLIGHT社のFlexible Wavelength Selector (FWS) は、特許取得済みの独自のTwinFilm™ 技術を用いた、中心波長と帯域幅を自在に調整できる波長可変バンドパスフィルターです。

UVからSWIRまで幅広い波長範囲(255 nm ~ 1700 nm)に対応し、コリメート(平行)光源と組み合わせるだけで、連続波長可変光源として使用可能です。アライメントやキャリブレーション不要で高いブロッキング性能と、高い透過率(> 75%)を両立しています。

FWSは広帯域のスペクトル全領域において、特定の波長の励起や検出が求められるアプリケーション向けに設計されたターンキーソリューションです。
スーパーコンティニューム(SC)光源、レーザー励起白色光源などの広帯域光源や、カメラ、顕微鏡などの各種機器との統合が容易で、波長可変光源、ハイパースペクトルイメージング、蛍光イメージングなど、様々な用途で優れた性能を発揮します。

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SPECTROLIGHT社 | 波長可変バンドパスフィルターFWSの特長

  • 特許取得済みのTwinFilm™技術による高性能フィルター
  • 高い透過率 ( >75 %)
  • 高い帯域外消光比 (10-6)
  • 中心波長と半値幅を1nm刻みで設定可能
  • あらゆる広帯域光源に簡単に接続可能
  • 各種ファイバー出力に対応
  • 中心波長設定範囲: 最大500nm (255~1700nmから選択)
  • ソフトウエアもしくは手動で簡単に設定可能 (モデルによる)

TwinFilm™技術:「シンプル」・「高いコスト効率」の次世代の分光フィルター技術

TwinFilm™技術は、SPECTROLIGHT社が開発した、「シンプル」かつ「コスト効率の高い」革新的な分光フィルター技術です。この特許取得済みの次世代技術は、蛍光顕微鏡、ハイパースペクトルイメージング、マシンビジョンなどの用途において、モノクロメーターやAOTFに代わる優れたソリューションを提供します。

TwinFilm™技術はSPECTROLIGHT社の既製品であるカスタムセレクトバンドパスフィルターにも採用されています。このフィルターは中心波長とバンド幅(帯域幅)をユーザーが指定でき、迅速な出荷対応が可能です。高価なカスタム薄膜設計や大量生産が必要となる従来の単一バンドパスフィルターとは異なり、完全にユーザー仕様に合わせたカスタマイズが可能です。これにより、従来のカスタムフィルターでかかっていた開発コストと時間を大幅に削減することができます。

TwinFilm™技術の概要

SPECTROLIGHT社のTwinFilmフィルタ技術

SPECTROLIGHT社のTwinFilm™分光フィルタ技術

TwinFilm™技術は、光を遮断する密閉されたコンパクトな筐体(ハウジング)内に2つの広帯域バンドパスフィルターを組み込み、各フィルターの入射角を独立して回転できる構造になっています。これにより、上図に示されたように、コリメート光(平行光)から透過する光の中心波長と帯域幅の両方を調整することが可能です。

同様に重要な機能として、入射角の設定時や波長掃引(波長を連続的に変えること)を行う際に、光路に生じるわずかなズレ(ウォークオフ)を補正するため、第3のガラス板が同時に回転します。

この仕組みにより、TwinFilm™技術を採用した製品の帯域幅は1.5 nmから20 nmの間でユーザーまたは工場にて調整可能です。

TwinFilm™技術の利点

SPECTROLIGHT社のTwinFilm™に技術に基づく波長可変バンドパスフィルターは、、従来技術(AOTF、モノクロメーター、LLTFなど)からの置き換えを可能とする、優れた特長を備えています。

回折格子をベースとしたデバイスと同様に、不要な波長の光を遮断する性能(帯域外消光比)が非常に高いことが特長です。スリット幅の狭い回折格子モノクロメーターとは異なり、TwinFilm™を用いたフィルターの分光性能は、最大10 mm径の広い開口部(アパーチャーサイズ)の95%にわたって均一です。この優れた特性は、顕微鏡やマシンビジョンシステムなどのイメージング用途において理想的な分光フィルタリング技術となります。


さらに、75%という高い透過率を誇り、回折格子やAOTFなどのデバイスよりもはるかに高効率です。
また、オフセット補正光学系により、AOTFとは異なり波長を変更しても光路のズレ(ウォークオフ)が発生しません。

フィルタ技術の比較

液晶 AOTF 回折格子 LLTF FWS
レーザー
損傷閾値
< 2 MW/cm2(CW)
透過帯域
特性
poor great great入力ビーム特性を保持
ブロッキング
性能
poor good
OD 6
great1700nmまでOD 10
波長可変幅
(範囲)
広い 不連続 広い 広い 広い255~1,700 nm
バンド幅のリアルタイム調整 × 可能2~15 nm
(nominal)
高スループット poor good
~65 %
great≧ 75 %
アパーチャー
サイズ
限定的 限定的
< 5 nm
5mm, 10mmレーザーとランプの両方のタイプに適したアパーチャーサイズが選択可能
偏光 依存あり 依存なし非偏光
ディストーション
(歪み)
Free
歪み発生
Free FreeNo Distortion
(歪みなし)
波長のカスタム設定 Fixd range
(固定範囲)
Free255~1700nmであらゆる波長を選択可能

AOTF(Acousto-Optic Tunable Filter)
LLTF(Laser Line Tunable Filter)
FWS(Flexible Wavelength Selector)
(※比較表に記載した数値は参考値となり、詳細仕様は各モデル・品番をご確認ください。)

LVBFとADBFの比較
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  • LVBF(Linier variable bandpass filter):
    • 光がある特定の位置に入射すると、特定の波長のみがフィルターを通過する。
    • ビームサイズによって精度の差が生じる。
  • ADTF(Angle dependent tunable filter) (FWS):
    • 光がある特定の角度で入射すると、特定の波長のみがフィルターを通過する。
    • 均一な波長分布

アプリケーション

  • 蛍光顕微鏡
  • 分光測定・分光観察
  • ハイパースペクトルイメージング
  • 産業用の画像検査
  • 半導体検査
  • ライフサイエンス機器
  • マシンビジョン
  • 研究
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シリーズ製品比較

FWSの操作・制御方法は、ソフトウェアによる自動制御(Automatic)と、ダイヤルノブでの高精度な手動調整ができるタイプ(Manual)の2つのタイプをご用意しています。

Automatic : 自動制御タイプ

製品 Poly
Poly-RED-A5 Poly-RED-A10 Poly-BLUE-A5 Poly-BLUE-A10
FWS-Poly-RED-A5 FWS-Poly-RED-A5 FWS-Poly-BLUE-A5 FWS-Poly-BLUE-A10
タイプ Automatic
波長範囲 255 - 1700 nm
波長対応範囲 ~ 1450 nm
バンド幅 (FWHM) 調整可能
2-15 nm(nominal)
固定
10 or 20 nm(nominal)
アパーチャーサイズ(※) 5 mm 10 mm 5 mm 10 mm
備考 USB ソフトウェアによる制御
(オプション:ラマンモード)
USB ソフトウェアによる制御
    
製品 Mono
Mono-A5Mono-A10
FWS-Mono-A5 FWS-Mono-A10
タイプ Automatic
波長範囲 255 - 1700 nm
波長対応範囲 ~ 100 nm
バンド幅 (FWHM) 調整可能
2-15 nm(nominal)
アパーチャーサイズ(※) 5 mm 10 mm
備考 USB ソフトウェアによる制御

Manual : 手動タイプ

製品 Manual
Basic
-A10
High Resolution
-A5
High Resolution
-A10
CenterLine
-A10
FWS-Basic-A10 FWS-High-Resolution-A5 FWS-High-Resolution-A10 FWS-CenterLine
タイプ Manual
波長範囲 255 - 1700 nm
波長対応範囲 ~ 100
バンド幅 (FWHM) 調整可能
2-15 nm
(nominal)
固定
10 or 20 nm
(nominal)
アパーチャーサイズ(※) 10 mm 5 mm 10 mm 10 mm
備考 FWS-Manualモデルを使用してスペクトルを測定する場合は分光器が必要

調整つまみ(調整ダイヤル)のギア比
Basicモデル(ギア比 1:1)
High-Resolutionモデル(ギア比 27:1)
より精密な波長調整が必要な場合はHigh-Resolutionをご選択ください。


製品 CWS(カスタムバンドパスフィルター)
CWS
FWS-CWS.jpg
タイプ Manual
波長範囲 255 - 1700 nm
波長対応範囲 単一波長
バンド幅 (FWHM) 固定
2-15 nm
(nominal)
アパーチャーサイズ(※) 10 mm
備考 ・CWSを使用してスペクトルを測定する場合は分光器が必要。
・中心波長、バンド幅の指定範囲の詳細はこちら

※ フィルターの性能を最大限に引き出すため、使用光源に合わせてアパーチャーサイズ(開口径)をお選びください。

アパーチャーサイズ(開口径)
-A5 5 mm レーザーやスーパーコンティニューム(SC)光源など、出力ビーム径が比較的小さい光源との組み合わせに適しています。
-A10 10 mm タングステンハロゲン、プラズマ光源、LEDなど、出力径が大きい光源に適しています。

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