3次自己相関計(オートコリレーター) TUNDRA®
超高コントラスト。レーザーパルスコントラスト測定。最大14桁(1014)のダイナミックレンジを実現。
UltraFast Innovations社の3次自己相関計(3次オートコリレーター)TUNDRA®は、超短パルスおよび高強度レーザーのパルス特性を評価するための超高感度の光学測定器です。
最大1014のダイナミックレンジを測定可能で、世界最高出力のレーザーから発生するバックグランドの特性評価や、最も微細なプレパルス・ポストパルスのレプリカ検出を可能にします。
TUNDRA®は、全反射型コンポーネントを採用することで、測定アーティファクト(偽像)を生じさせずに正確な相関トレースを実現します。
また、二次自己相関計とは異なり、信号の三次高調波特性により、パルス前後の信号を区別できます。
UltraFast Innovations社の3次自己相関計(3次オートコリレーター)TUNDRA®を使用することで、超短パルスおよび高強度レーザーパルスの最先端の特性評価が可能になります。
TUNDRA®は次のレーザー タイプで使用できます。
- チタン:サファイア 800nm
- Cr3+ベースのシステム (ルビー、アレキサンドライト、コルキリアイトレーザーなど)
- Ndベースのシステム (Nd:YAG / Nd:YLF / Nd:Glassなど) 1,053-1,064 nm
- Ybベースのシステム (Yb:YAG / Yb:LuAG / Yb:YLF / Yb:KGW / Yb:CALGO / Nd:YAPなど) 1,007-1,079nm
その他の波長のカスタマイズはご要望に応じて承ります。お問い合わせください。
UltraFast Innovations TUNDRAの特徴
3次自己相関計 TUNDRA®
- 超高コントラスト
- 最大1014のダイナミックレンジ
- TUNDRA+:800 nmにおいて、50~150 μJの入力パルスで1012ダイナミックレンジ(約1 μmで1011)
- TUNDRA++:800 nmまたは1030 nmにおいて1~3 mJの入力パルスで最大1014
- スキャン範囲:最大3.8 nsの広範囲なスキャンが可能
- アーティファクトのない正確な相関トレースを実現
- 対応波長:800 nm、1,030 nm、1,053 nm(その他の波長もご要望に応じて対応)
- 操作性:容易なセットアップと使用方法 。ユーザーフレンドリーなフルソフトウェアパッケージを付属。
- レーザー仕様に合わせてカスタマイズ可能
性能比較レーザー強度、コントラスト測定(ELI-NP(ルーマニア))
ルーマニアのELI-NP(極限光インフラストラクチャー – 原子核物理)に設置された世界最高峰の超高出力を誇る10ペタワット(PW)レーザーにおいて、レーザー強度コントラスト測定を通じてTUNDRAとTUNDRA++の性能比較が実施されました。
「TUNDRA」と「TUNDRA++」の性能比較:
ELI-NP(ルーマニア)での10PWレーザーのレーザー強度コントラスト測定
測定実績最先端のレーザー施設で採用された3次自己相関計 TUNDRA®
UltraFast Innovations社の3次自己相関計(3次オートコリレーター)TUNDRA®は、世界最高水準のテラワット(TW)およびペタワット(PW)レーザーシステムの特性評価に広く使用されており、最先端のレーザー施設での測定に不可欠なツールとして優れた実績を重ねています。
| レーザーシステム, 施設名, 所在地 |
レーザー仕様 |
| ATLAS, MAP, Garching, ドイツ |
50-250 TW, 25 fs |
| PFS, MPQ, Garching, ドイツ |
100 TW, < 10 fs |
| SYLOS, ELI-ALPS high-contrast OPCPA laser |
5 TW, 9 fs |
| SALLE JAUNE, LOA, Palaiseau, フランス |
200 TW, 26 fs |
| APOLLON, Palaiseau, フランス |
up to 5 PW, 15 fs |
| PHELIX, GSI, Darmstadt, ドイツ |
500 TW, 500 fs |
UltraFast Innovations TUNDRAの製品情報
UltraFast Innovations TUNDRAの仕様
| 品番 |
TUNDRA |
TUNDRA+ |
TUNDRA++ |
シングル ダイナミックレンジ (桁数) |
11 @ 800 nm 10 @ 1030/1064 nm |
12 @ 800 nm 11 @ 1030/1064 nm |
最大 14 |
| ディレイ・スキャンレンジ |
633 ps、1.9 ns または 3.8 ns |
| タイムゼロ位置 |
カスタマイズ可能 (633 ps/3.8 ns)、 ユーザーがオンサイトで選択可能 (1.9 ns) |
| 入力パルスエネルギー |
50-150 μJ |
0.25-1.0 mJ |
| スキャンステップ分解能 |
633 psレンジで 2 fs 1.9 ns / 3.8 nsレンジで 4 fs |
| 入力偏光 |
s偏光ビーム(垂直) |
| 設置面積 (フットプリント) |
54 × 37 cm2 |
54 × 52 cm2 |
54 × 52 cm2 |
製品に関するご注意
- ※ 製品改良のため、仕様・外観・構成等は、予告なく変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
アプリケーション
- レーザー発生装置の特性評価
- プラズマ物理学における高強度実験 (パルスコントラストと寄生パルス構造の詳細な理解)
技術情報
ソフトウェア
TUNDRA®はユーザーフレンドリーなソフトウェアインターフェースにより、設定を容易かつ迅速に行えます。
ソフトウェア画面
このソフトウェアは、研究を加速させるための高度な機能を搭載しています。
- 異なる測定値の比較、トレースの解析、パルスレプリカを生成する光学素子の厚さをソフトウェアで計算可能
- スキャン解像度は、測定中に異なる値に設定可能。取得時間を最小限に抑えることができます。
参考文献 (References)
[1] Noise reduction in third order cross-correlation by angle optimization of the interacting beams
V. A. Schanz, F. Wagner, M. Roth, and V. Bagnoud
Optics Express 25, 9252 (2017)
[2] 53 W average power CEP-stabilized OPCPA system delivering 5.5 TW few cycle pulses at 1 kHz repetition rate
R. Budriūnas, T. Stanislauskas, J. Adamonis, A. Aleknavičius, G. Veitas, D. Gadonas, S. Balickas, A. Michailovas, A. Varanavičius
Optics Express 25, 284225 (2017)
[3] Ultra-high-contrast few-cycle pulses for multipetawatt-class laser technology
J. M. Mikhailova, A. Buck, A. Borot, K. Schmid, C. Sears, G. D. Tsakiris, F. Krausz, L. Veisz
Optics Letters 36, 3145 (2011)
[4] Generation of sub-three-cycle, 16 TW light pulses by using noncollinear optical parametric chirped-pulse amplification
D. Herrmann, L. Veisz, R. Tautz, F. Tavella, K. Schmid, V. Pervak, F. Krausz
Optics Letters 34, 2459 (2009)
[5] High-dynamic range pulse-contrast measurements of a broadband optical parameteric chirped-pulse amplifier
F. Tavella, K. Schmid, N. Ishii, A. Marcinkevičius, L. Veisz, F. Krausz
Applied Physics B 81, 753 (2005)
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