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ドローン対応 ハイパースペクトルイメージングシステム BlackBird V2用途例

農業|農作物の収穫時期(撮影事例)

農業|農作物の収穫時期(撮影事例)

ハイパースペクトルカメラで取得したスペクトルデータから植物の生育状態や活性度を把握することができるNDVI(Normalized Difference Vegetation Index;正規化植生指数)が分かるため、このデータを活用することで、農作物の生育状態を把握した最適な肥料濃度の管理や収穫時期の予測・提案などを行うことが可能になります。

「生育状態」や「収穫量」に関わるデータの取得についてはこちら

ドローン対応 ハイパースペクトルイメージングシステム BlackBird V2製品詳細

ハイパースペクトルカメラをドローンに搭載して飛行撮影することで、農作物を育成している畑のような広大な測定範囲のスぺクトルデータを効率よく測定することが可能です。当ページでは、ドローン対応ハイパースペクトルカメラを用いて弊社にて実施した、スイカ畑の撮影事例をご紹介いたします。

ハイパースペクトルカメラBlackBirdによるスイカ畑の測定

ドローン搭載型ハイパースペクトルカメラBkackBird V2

今回の撮影ではHAIP社製ハイパースペクトルカメラBlackBrid V2をDJI製ドローンMairice300RTKに搭載して実施しました。

BlackBird V2はDJI製ドローンM300およびM350 RTK シリーズに統合できるように設計された小型(80×60×90 mm)・軽量のハイパースペクトルカメラで、ドローンへの接続も簡単でプラグ&プレイで即座に撮影を開始することができます。

BlackBird V2の主な仕様

  • 波長範囲:500~1000 nm
  • スペクトルバンド数:100
  • スペクトル分解能:5 nm
  • RGB解像度:1800 × 1800 px
  • スペクトル解像度 :540 × 540 px
  • 接続:DJI Skyport 2.0 connector
  • 寸法:80×60×90 mm
  • 重量:790 g(ジンバル含む)

BlackBird V2は、ハイパースペクトルイメージング(HSI)カメラと併せてRGBカメラも搭載しており、どこを撮影しているかをリアルタイムでドローンのプロポにて確認が可能です。
今回の撮影においても任意の撮影箇所に素早く飛行移動でき、撮影ポイントの照合を完了することができました。

測定場所

スイカ畑内で既に収穫を終えているエリアと、これから収穫を控えているエリアがあり、BlackBird V2をドローンに搭載して両エリアを含む範囲をスイカ畑の上空から撮影し画像データを取得しました。

スイカ畑:撮影エリア


BlackBird V2による測定結果

実際にBlackBird V2で撮影した際に確認用として出力されるのが下記画像となり、RGB画像、露光強度を示すヒートマップ(MAX)、任意に選択した波長のハイパースペクトル画像を確認することが可能です。下記は550nm、750nmが任意の波長として選択されたものです。

ドローン搭載型ハイパースペクトルカメラによる撮影データ

  • RGB:RGB画像
  • MAX:露光強度を示すヒートマップ
  • 750nm:750nmのHSI(ハイパースペクトル画像)
  • 550nm:550nmのHSI(ハイパースペクトル画像)

ハイパースペクトルイメージング用ソフトウェア Spectrononによるデータ解析

BlackBird V2で取得したデータをハイパースペクトルイメージング用ソフトウェアSpectrononを用いてデータ解析を行いました。Spectrononは、農作物のデータを分析するために様々な演算式を搭載しています。 ENVIのHVIに準拠しており、20個ほどの特徴指標/指数を用いて取得したスペクトルデータの解析が可能です。下記画像はNDVIとSAM画像の2パターンで行った結果です。

NDVI NDVI

SAM画像

SAM

NDVIでは青と黄色の対比で植物の活性度を確認できました。また、収穫前のエリアと収穫後のエリアで分類したところ、植物活性度の境界がより明確になっていることがSAM画像で示されています。

撮影データのダウンロード

スイカ畑をBlackBird V2で撮影した生データについてはダウンロードすることが可能です。ダウンロードしたデータは解析ソフトウェアSpectrononと合わせてご利用いただけます。

ハイパースペクトルイメージングの「スマート農業」への活用

この撮影事例では、ハイパースペクトルカメラで取得したデータを用いて農作物の収穫前と収穫後のエリアを分類することができました。
BlackBird V2はドローンに搭載することを目的に使いやすく設計されたハイパースペクトルカメラのため、実際の撮影においてもDJI製ドローンMatrice 300 RTKと簡単に接続でき、素早く測定を開始できました。
また、ハイパースペクトル画像だけでなく、RGB画像も同時に取得でき、さらに座標等の位置情報も記録することができるため、撮影エリアと実際の撮影箇所の照合も可能です。

BlackBird V2で取得したハイパースペクトルデータや位置情報を活用することにより、広域の農園(畑)内の収穫時期を予測し、効率的に収穫な収穫順序の決定や、高品質の農作物を育てる「スマート農業」の実現へと繋がります。

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ドローン用の超軽量モデル。高解像度、高分解能のハイパースペクトル画像(HSI)とRGB画像を同時に撮影できる。

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ハイパースペクトルイメージング用ソフトウエアResonon Spectronon

ハイパースペクトルデータ解析ソフトウェア Spectronon

「Spectronon」は、ENVI形式(.bip、.bil、.bsp 形式など)のヘッダーを持つキューブデータに対応したハイパースペクトルデータ解析ソフトウェア。
今回の撮影事例で取得したデータ解析にも対応。

製品ページ

ドローン対応 ハイパースペクトルイメージングシステム BlackBird V2他の用途例

  • 農業|農作物の収穫時期(撮影事例)