通常のハイパースペクトルカメラを暗所で活用する際には、光源を活用することが多い。
ハイパースペクトルカメラは光を波長ごとに分光して撮影します。波長数が多くなるほど、画像は暗くなり、それに伴い撮影時間も長くなります。
Panasonic社のハイパースペクトルカメラ「AG-HSV10M」は、圧倒的な高感度を実現していることから、低照度の環境でも鮮明なスペクトル画像を取得可能である。
今回は明るさの異なる薄暗い3パターンの環境を構築し、各環境下でカラーチャートがどのようにスペクトルとして結果を得られるか実験をした。
デモの内容
概要
薄暗い環境下を3パターン構築し、そのような環境下でもカラーチャートがどのようにスペクトルとして結果を得られるか実験した。
| パター1 (明るめの環境) |
環境照度:252 Lux(LED光源) | パターン2 (やや暗めの環境) |
環境照度:19 Lux(ハロゲン光源) | パターン (暗めの環境) |
環境照度:0.8 Lux(LED光源) |
|---|
測定カメラ
カメラ:Panasonic社製 ハイパースペクトルカメラ「AG-HSV10M」
撮影可能波長:420~700 nm ※フィルターにより変更可能
波長分解能:10 nm
空間分解能:2,000 pix × 1,100 pix

パターン1
測定条件
暗室にて天井の光源を用いて測定を実施しました。
| 測定距離 | 300 mm |
|---|---|
| 露光時間 | 0.025 sec |
| ゲイン | なし |
| 光源 | LED |
| 環境照度 | 252 Lux |
測定結果
青い四角の領域の平均値から白色、赤色、緑色、青色のスペクトルカーブを算出した。
各色でスペクトルカーブが正しく出ていることが確認できた。(青色ならば460nm付近で反射率が高くなり、520nm以降は反射率が低下していることから青色であるといえる。)
パターン2
測定条件
暗室にてハロゲン光源を用いて測定を実施しました。
| 測定距離 | 300 mm |
|---|---|
| 露光時間 | 0.275 sec |
| ゲイン | なし |
| 光源 | ハロゲン ※ハロゲンランプに紙を貼り光の発散を減らした。 |
| 環境照度 | 19 Lux |
測定結果
青い四角の領域の平均値から白色、赤色、緑色、青色のスペクトルカーブを算出した。
各色でスペクトルカーブが正しく出ていることが確認できた。
ハロゲンランプの性質上短波長側(450nm以下)の波長が弱く、その周囲のS/N比が悪くなるため、短波長での反射率が高い結果となっている。
パターン3
測定条件
暗室にて隙間明かりを用いて測定を実施しました。
| 測定距離 | 300 mm |
|---|---|
| 露光時間 | 0.5 sec |
| ゲイン | 10 |
| 光源 | LED ※部屋の照明を切り、部屋のドアを開けた時に入る光を光源とした。 |
| 環境照度 | 0.8 Lux |
測定結果
青い四角の領域の平均値から白色、赤色、緑色、青色のスペクトルカーブを算出した。
各色でスペクトルカーブが正しく出ていることが確認できた。
570nm付近で反射率が高くなっているのはLEDの影響である。
まとめ
スペクトルカーブより、どのような明るさ環境でもすべての色で傾向が近しく、低照度環境でも光源を用意せず簡単に明瞭な撮影が可能であることがわかった。





