通常のハイパースペクトルカメラを暗所で活用する際には、光源を活用することが多い。
ハイパースペクトルカメラは光を波長ごとに分光して撮影します。波長数が多くなるほど、画像は暗くなり、それに伴い撮影時間も長くなります。
Panasonic社のハイパースペクトルカメラ「AG-HSV10M」は、圧倒的な高感度を実現していることから、鮮明なスペクトル画像を取得可能である。
今回は基板上に異物がある環境を構築し、異物を識別できる結果が得られることを実験で確認しました。
デモの内容
概要
プリント基板上にあるリード線を認識できるか確認しました。
基板の上には異物として、赤系で太さ0.4mmのリード線を3つ配置しました。
測定カメラ
カメラ:Panasonic社製 ハイパースペクトルカメラ「AG-HSV10M」
撮影可能波長:420~700 nm ※フィルターにより変更可能
波長分解能:10 nm
空間分解能:2,000 pix × 1,100 pix

パターン1
測定条件
ハロゲン光源を用いて測定を実施しました。
測定結果
疑似カラー画像において、リード線1~3は同じサンプルを使用しているが、サンプルと光源の位置関係により映り方が変化する。
特にリード線2は反射が強い傾向にある。
また、スペクトルデータにおいて、基板上側と下側で色の濃さが違っているため、upperとbelowでスペクトルを取得した。(左図の青い四角に平均スペクトル)550nm付近の波長で反射率が上がっているため、緑系の波長といえる。
一方、リード線も3本で同様のスペクトルを示している。これらは青系と赤系の波長が強く出ているため、やや紫色がかった赤色のスペクトルといえる。
強調表示①
スペクトルの結果より、リード線の650nm付近(赤色系)の波長の反射率が高いためそれを利用し強調表示する。
グレースケール
スペクトルをグレースケール表示し、さらにコントラスト調整することにより、リード線の混入箇所を強調表示した。
強調表示②
スペクトルの結果より、リード線の650nm付近(赤色系)の波長の反射率が高いことと、基板の550nm(緑色系)の反射率が高いためそれらを利用し強調表示する。
バンド比
スペクトルを650nmと550nmでバンド比表示(550nmの画像/650nmの画像)し、さらにコントラスト調整することにより、リード線の混入箇所を強調表示した。
強調表示③
スペクトルの結果より、SAM分類を行い強調表示をした。
SAM分類
SAM分類により強調表示した。一部誤検出箇所(青丸部)があるが、リード線は検出できた。
赤色:リード線、緑色:基板、黒色:その他
まとめ
プリント基板上にリード線の異物があっても判別できることが分かった。
高解像度ハイパースペクトルカメラ AG-HSV10M製品詳細





