ケイエルブイは、ハイパースペクトルカメラ・光学部品・光源など世界中の光学機器を取り扱う専門商社です。

03-3258-1238

お問い合わせ

リニアバリアブルフィルタ用途例

リニアバリアブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源

リニアバリアブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源

Delta社のリニアバリアブルフィルタ(LVF)は、1枚のスライド状のフィルタで透過波長を連続的に変化させることができます。
そして、このリニアバリアブルフィルタを広帯域な波長を出力できるレーザー励起白色光源等と組み合わせることにより、希望する波長帯を自由に取り出すことができる『波長可変光源』を構成することができます。
この構成の特徴は、リニアバリアブルフィルタが比較的安価であるため、低コストで波長のコントロールを実現できるところです。

さらに、この波長可変光源に加えて受光部側にフォトディテクターを用意すれば、分光器等を使わなくてもサンプルに対する波長毎の透過率測定なども可能です。

以下に具体的な構成や製品詳細を示します。

リニアバリアブルフィルタ製品詳細

(1)リニアバリアブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源の構成

下図のように、レーザー励起白色光源の光をファイバーを通して出力し、ファイバー間(またはファイバー端)にリニアバリアブルフィルタを設置します。

リニアバリアブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源の構成

中心波長の変更

レーザー励起白色光源から出力された光が広い波長域においてフラットな特性であることを利用して、リニアバリアブルフィルターでフィルターの位置に応じた特定の波長の光を取り出します。 リニアバリアブルフィルタはスライドの横方向の位置によって透過波長が変化するため、スライドを横にスライドすることで、出力光の中心波長を変化させることが可能です。

リニアバリアブルフィルタを用いた波長可変_中心波長変更
半値幅の変更

また、特定の波長よりも長い波長を透過するリニアバリアブルロングパスフィルタ(LVLWP)と特定の波長よりも短い波長を透過するリニアバリアブルショートパスフィルタ(LVSWP)を2枚組み合わせると、中心波長に加えて半値幅も変化させることが可能です。

リニアバリアブルフィルタを用いた波長可変_半値幅変更
円形のフィルタ
(サーキュラーバリアブルフィルタ)

フィルターは上記に紹介したスライドタイプのものに加えて、約90度の扇型のものもご用意しています。
こちらは4枚組み合わせることに円形になり、円を回転させて一定期間毎に波長を変化させることが可能です。
組み合わせの自由度があり、
可視から近赤外まで"400nm~2.5μm(2500nm)"や、
近赤外から中赤外まで"1.3μm~14.3μm"
といった幅広い選択が可能です。
製品へは、 こちらから

サーキュラーバリアブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源の構成

(2)レーザー励起白色光源とリニアバリアブルフィルタの(LVF)詳細

レーザー励起白色光源(ISTEQ)

ISTEQ社のレーザー励起白色光源は、キセノンランプ中の高電圧放電を集光型連続レーザーによって維持します。
よって、キセノンと同じように広帯域の波長に対してのフラットな出力特性を持ち、且つレーザーエネルギーで発光点を維持するため発光点が非常に小さいという点が特徴です。
広帯域の波長に対してフラットな特性は波長可変光源の実現には必要不可欠ですし、発光点の小ささはリニアバリアブルフィルタで光をフィルタリングする際に透過波長の半値幅が広がることを防ぐことができます。このような点から、リニアバリアブルフィルタと組み合わせて使うのに最適な光源です。

レーザー励起白色光源スペクトル
レーザー励起白色光源XWS-65

レーザー励起白色光源 XWS-65

特徴
・広帯域の波長範囲(深紫外タイプ: 190-2500nm)
・発光点が小さい(200mW in 0.4mm fiber)
・高安定(STD 0.15%)
・長寿命(10,000 hours)
・選択できる出力方法(フランジ/ファイバー)

製品詳細

リニアバリアブルフィルタ(Delta)

Delta社のリニアバリアブルフィルターは、非接着の石英基盤と波長シフトが発生しない特殊なコーティング剤を組み合わせることで、90%を超える高い透過率と狭い半値幅を実現しています。
波長帯域もラインナップにより320nmから850nmと幅広い波長帯をカバーします。

リニアバリアブルフィルタ

特徴
・場所によって透過波長が連続的に変化
・高い透過率(大部分において92%を超える)
・狭い半値幅(OD3より高いブロック率)
・広い波長範囲ラインナップ(320nm~850)
  (※バンドパスフィルタは320nm~1100nm)

製品詳細

サーキュラーバリアブルフィルタ

特徴
・場所によって透過波長が連続的に変化
・4枚組み合わせることで、円形になる
・近赤外~中赤外まで幅広い波長に対応
      (400nm~14300nm)
・狭半値幅を実現(中心波長の1.5%)

製品詳細

ご紹介した構成に関しまして、ご不明な点等ありましたら、ケイエルブイまでお問い合わせください。

波長可変光源ページ

関連製品情報

リニアバリアブルフィルタ

リニアバリアブルフィルタ

波長特性が線形に異なるフィルターです。 光の入射位置をスライドさせる事により、連続的に透過波長を変化させられます。透過率は90%以上(波長によって差異あり)です

製品ページ

リニアバリアブルフィルタ他の用途例

  • リニアバリアブルフィルタと広帯域光源を用いた波長可変光源