液体計測/管理システム Collo Liquid Analyzer
濃度100%からPPMレベルまであらゆる液体をリアルタイムで測定する液体センサー
ColloidTek社のCollo Liquid Analyzerは、生産工程中の液体を連続的・リアルタイムで測定する液体センサーです。均質化、凝集、ゲル化、結晶化、粒子、粘度変化などを検出することが可能です。
Collo Liquid Analyzerは独自のリキッドフィンガープリント技術により液体に電磁場(EMF)を放出した際の誘電率を測ることで液体の性質を特定します。水やアルコールのようなシンプルな液体から、スラリーやゲル、エマルション、ペースト、クリームのような複雑な液体、固体が混ざっている液体や不透明の液体など、あらゆる種類の液体に対応しています。
製品の特徴
液体の性質を可視化
Collo Liquid Analyzerは、液体の誘電率(CP)とColloidTek社の独自のイオン粘度に関連する係数、Colloイオン粘度(CIV)を計測、独自のリキッドフィンガープリント技術で液体の物理的・化学的な変化をリアルタイムで検出することが可能です。
幅広い液体に対応
Collo Liquid Analyzerは、0-100%の固形物を含むあらゆる複雑な液体、PPMレベルの微量な濃度の液体、水やアルコールのようなシンプルな液体から、スラリーやゲル、エマルション、ペースト、クリームのような複雑な液体、固体が混ざっている液体や不透明の液体など、あらゆる種類の液体に対応しています。
工程中のリアルタイム分析が可能
Collo Liquid Analyzerはインライン分析器のため、製造工程の一部に直接センサーを配置し、リアルタイムで連続的にデータを測定・分析することが可能です。非接触技術を使っているため、例えばプラスチックの容器を通して液体を測定することも可能です。あらゆる製造工程においてリアルタイム分析を実装していただけます。
非接触技術でメンテナンスが楽
Collo Liquid Analyzerは、RF波を使った非接触技術を採用しているため液体中の粒子に影響を受けることがなく、メンテナンスがほとんど必要ありません。セラミックスラリー工程に設置され、メンテナンスなしで一年以上連続して動作した事例もあります。
100%デジタル
Collo Liquid Analyzerは測定器から先はすべてデジタルです。つまり、データ損失、信号減衰、経年劣化がありません。そのため遠隔監視、IoT、ビッグデータ分析のような技術を最大限に活用することができます。Collo Liquid AnalyzerはMicrosoft Azureをベースとしたクラウドを利用しているため、安全で、他の自動化システムにも簡単に組み込むことができます。
製品情報
仕様
|
Collo Liquid Analyzer |
測定原理 |
電磁式、リキッドフィンガープリント技術 |
液体の粘度範囲 |
無制限 |
液体乾燥質量範囲 |
無制限 |
適切な液体 |
腐食性の高い液体と強溶剤を除くすべての液体 |
サンプリング間隔 (秒) |
2 |
最小サンプルサイズ (dl) |
2.5 を推奨 |
寸法(mm) |
長さ×直径:355×36 |
材質
| 本体:ステンレス&PEEK センサー表面: ホウケイ酸 ガスケット:バイトンTM |
動作温度(℃) |
0~80 |
測定距離
| センサーヘッドから数立方cmの測定体積 |
コンポーネント |
Collo プローブ、PoE インジェクター/ルーター、Collo 測定ソフトウェア |
図面
アプリケーション
Collo Liquid Analyzerは以下が測定可能です。
- 混ざらない物質同士の変化(例:液体中の固体・油・ガス)
- 液体中の固体の量
- 液体中の細かい粒子の大きさ
- 液体中に固体がどこにあるか、固体が液体の底に沈む速度
- 粒子がくっついたり、離れたりする様子
- 粒子が互いに繋がってゲル(半固体)になる様子
- 粒子がゆるく結びつく現象(例:ペイントや陶器の製造)
- 物質が固体から溶ける、または固体になる様子
- 液体中にある泡の有無や量(例:パルプ加工過程で泡の量が適正か)
- 液体中に異常がないか(例:エンジンオイルの質、オイル中に水や金属、燃料が混ざっていないか)
- 液体中に適量の化学物質があるか(例:製造工程で自動化装置を組み合わせて適量の化学物質を制御)
- 液体中に異物が入っていないか、液体が変わっていないか
塗料
偽造防止印刷インクの経時変化と品質の測定が可能です。
乳製品
ざまざまな乳製品の品質測定に活用され、脂肪分の違いなども識別が可能です。
水質
水に含まれる不純物の濃度測定に利用。PPMレベルの低濃度でも測定可能で、測定感度はフィンランド国立水研究所に認定されています。
その他
そのほか各生産工程で活用いただけます。
- 食品
- アルコール飲料(ワインなど)
- 化学薬品
- 医薬品
- 化粧品
- 石油やガス製品
- 石油化学製品
- 接着剤
- セラミックス
- 鉱業
- パルプ
弊社での実験結果は下記をご覧ください。
技術情報
リキッドフィンガープリント技術で誘電率とイオン粘度から液体を識別
誘電率は実部と虚部の2つの部分から成り立っています。
実部は全体の誘電率と関連し、固体や液体のような物質の物理的特性と強く結びついています。そのため、物質がどのような状態(固体、液体、ガス)にあるのかを知ることができます。
また、虚部はイオン粘度と関連し、溶解した化学物質と強く結びついています。そのため、液体中にどんな化学物質がどれだけ溶解しているかを知ることができます。
Collo Liquid Analyzerでは、誘電率だけではなく、ColloidTek社の独自のイオン粘度に関連する係数、Colloイオン粘度(CIV)を使用することにより、誘電率のみを測定するEM-Fieldセンサーでは区別できない液体も区別することが可能です。
この図は、5つの異なる液体のデータを、縦軸に誘電率(CP)、横軸にColloイオン粘度(CIV)を取り、それぞれをプロットしたものです。
脱イオン水と塩水100ppmと塩水300ppmでは、それぞれの誘電率(CP)はほぼ同じですが、溶解化学物質の有無や量が異なることからColloイオン粘度(CIV)は変化し、3種を明確に区別できていることがわかります。
温度補正のための簡単でシンプルなツールを提供
Collo Liquid Analyzerで計測する誘電率は温度と相関があるため、温度の変動は測定値に大きな影響を与えます。この影響は、例えば水中で全ての実験を等温状態で行うことで軽減でき、また線形補正モデルを用いて温度変化を軽減することもできます。温度の影響は測定される液体の種類に特有なため、普遍的な補正は不可能で、それぞれの液体に対して独自の補正が必要です。
Collo LabUIは、様々な液体用の線形温度補正を簡単に作成できるシンプルなツールを提供しています。
ソフトウェア
- ファイルと測定ビューの設定
- モニタリング・デバイスタブ
- 左右のグラフ値の設定
- テキストフィールド
- プロットに表示されるデータポイントを制限、データを平均化する機能
- 測定オプション
- 現在の測定ポイントを新しいサンプルとして保存し、名前を付ける機能
- 保存されたサンプルのリスト表示と削除機能
- 測定グラフの表示
- グラフのナビゲーションと表示オプション
- 機器の状態表示
他センサーとの比較
上記は、電気化学、光学、電気、EM-FieldセンサーとCollo Liquid Analyzerを比較した図です。多変量測定、異なる液体への適用性、体積測定 、耐久性、メンテナンス性、プロセスデータ解析の全ての項目で他センサーよりも優れています。
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液体計測/管理システム Collo Liquid Analyzer
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