リニアバリアブルフィルタ

リニアバリアブルフィルタ（LVF）は光の入射位置を長手方向に移動させる事で、波長を連続的に可変する事が可能な楔形のフィルタです。つまり、複数のフィルタの機能を１枚のリニアバリアブルフィルタで賄う事が可能です。
Delta Optical Thin Film社は、リニアバリアブルロングパスフィルタ（LVLWP）、リニアバリアブルショートパスフィルタ（LVSWP）、およびリニアバリアブルダイクロイックを提供しています。（バンドパスタイプもございます。）
各フィルタは、別々に使用できます。LVLWP とLVSWPを組み合わせることにより、中心波長320 nm～850 nm間で半値幅を変更する事が可能です。

このフィルタは、透過率およびエッジの急勾配において従来品を上回る性能があり、OD3よりも優れたブロッキングを実現しております。複数のリニアバリアブルフィルタを使用する事で、OD5を超えるブロッキングを実現することもできます。

このフィルタは、１枚の石英基板から構成されており、自家蛍光を最小限に抑え、高いレーザー出力にも耐えられるものとなっています。Delta Optical Thin Film社のリニアバリアブルフィルタは、すべてウルトラハードコーティング（UHC）でコーティングされており、Delta Optical Thin Film社では従来の蛍光フィルタでも使用されています。
Edinburgh Instruments社は、リニアバリアブルフィルタを回折格子ベースの分光器で使用する利点を論文に記しています。

LVFのタイプご紹介

• 2Gショートパスフィルタ：エッジの調整範囲340 nm～850 nm、最大ブロッキング700 nm
  （エッジが最低波長の場合）
• 3Gショートパスフィルタ：エッジの調整範囲320 nm～850 nm、最大ブロッキング700 nm
  （エッジが最低波長、エッジでのブロッキングがより深い場合）
• 1Gロングパスフィルタ：エッジの調整範囲300 nm～850 nm、最小ブロッキング350 nm
  （エッジが最高波長の場合）
• 3Gロングパスフィルタ：エッジの調整範囲310 nm～850 nm、最小ブロッキング310 nm
  （エッジが最高波長、より急峻なエッジの場合）
• 高次光カットフィルタ：エッジの調整範囲350 nm～670 nm
  （高次の回折光学素子およびバックグラウンドノイズ抑制のためのフィルタリングの場合）
• ダイクロイック：エッジの調整範囲320 nm～750 nm
• UVバンドパスフィルタ：中心波長の調整範囲300 nm～330 nm
• VISバンドパスフィルタ：中心波長の調整範囲400 nm～700 nm
• 帯域VISバンドパスフィルタ：中心波長の調整範囲400 nm～700 nm
• NIRバンドパスフィルタ：中心波長の調整範囲550 nm～1000 nm

リニアバリアブルフィルタの特長

• ウルトラハードコーティングフィルタ
• 外観検査基準S/D(キズ/ブツ)60/40
• 標準寸法：60 mm x 15 mm x 3 mm（LVLWP、LVSWP、LVUVBP）
• 標準寸法：40 mm x 9 mm x 0.75 mm（LVOSF）
• 標準寸法：60 mm x 12 mm x 2.5 mm（LVVISBP、LVNIRBP）
• 標準寸法：60 mm x 23 mm x 1 mm（LVダイクロイック）
• 仕様に示されている波長λ1、λ2は、膜厚が最も薄い部分と最も厚い部分のエッジ波長です。
• 詳しい情報に関しては、弊社へお問い合わせください。