「レーザーシステムを外部からコントロールし、自作システムに統合したい」という高等教育・研究機関への支援事例を紹介いたします。
976nmレーザーダイオード(500mW-140W)用途例
研究システムとレーザー出力の外部制御を実現
研究用レーザー出力の外部制御という課題
お客様が直面していた課題は、研究用に自作した既存システムからレーザー出力を電気信号で制御することでした。既存の研究設備と互換性を持ち、外部からの精密な出力制御が可能なレーザー光源が必要とされていました。
お客様は独自に製品調査を行い、「976nmのレーザーダイオードとCCMの組み合わせ」に着目されていました。
「この構成で実際に外部からの電気信号による出力制御は可能か」「既存研究システムとの統合は実現できるか」を技術的に確認すべく、お問い合わせをいただきました。
科研費申請を控えており、予算確保後の購入を検討されている段階でした。
製品の適合性確認
お客様が検討されていた976nmのレーザーダイオード(30W/10W)とCCM(Constant Current Module)の組み合わせについて技術的検証を行いました。このマルチモードレーザーダイオードはSMA905コネクタを介して106μmのマルチモードファイバーから出力され、精密な制御が可能です。

技術検証の結果、Aerodiode社製CCMドライバーが外部制御に関する要件を満たすことを確認しました。
- 外部モードでのCW電流オフセット調整機能により、電気信号を用いた出力パワーの精密制御が可能
- 低ノイズ特性と高い電流安定性により、研究に必要な出力の安定性を確保
- 幅広い温度範囲(15-40℃)での動作と多様な制御インターフェース(LabView、Python等)に対応
これらの検証結果から、ご検討中の製品構成が研究目的に適していることを技術的に裏付けました。
科研費獲得から導入完了までのサポート
技術的な適合性を確認したお客様は科研費申請を進め、採択後にご発注いただきました。納品にあたってはレーザーダイオードを装着した状態で提供し、研究システムへの迅速な統合を支援しました。
約1年間の支援を通じて、お客様からは「具体的な技術説明により安心して選定できた」との評価をいただきました。
研究機関向け技術パートナーとして
本事例では、お客様が調査された製品の技術的適合性を確認し、研究活動をスムーズに進める支援ができました。研究機関特有のプロセスを理解したサポートが成功の鍵となりました。
弊社(ケイエルブイ株式会社)は今後も、研究機関の高度な技術ニーズに応える専門知識と技術サポートを通じて、科学技術の発展に貢献してまいります。
レーザーダイオードやコントローラに関するご相談は、こちらよりお問い合わせください。
お問い合わせ関連製品情報

976nmレーザーダイオード(500mW-140W)
中心波長976nmの近赤外ファイバーレーザー。7つの出力ラインアップ、PMファイバー(500、1000mW)、マルチモード(10、30、100W、140W)
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