ハイパースペクトルカメラ事例集
工業・製薬医療・色識別・防衛セキュリティー
2018.10.23 | 工業分野 , 色識別 , 製薬・医療分野 , 防衛・セキュリティー分野
ハイパースペクトルカメラは、肉眼では分からない微妙な色の違いや、サンプル成分の違いを捉えることができます。
そのため、ハイパースペクトルカメラは幅広い分野で導入されています。
ハイパースペクトルカメラが活用されている幅広い分野の中から、今回は、工業分野、製薬・医療分野、色識別、防衛セキュリティー分野における事例についてご紹介いたします。
工業分野
―プラスチック選別

透明な5種類のプラスチックをそれぞれのマテリアルに分類可能です。 一見全て透明に見える5種類のプラスチックですが、ハイパースペクトルカメラで撮影することで、どのプラスチックが、どの素材で作られているのか判別することができます。
―LEDの均一性検査

各LEDの波長のバラつきを検査できます。
―異物検査

アーモンドの実と異物(皮、殻)を見分けられます。
アーモンド工場では、ハイパースペクトルカメラの導入により、従来は人の手で行われていた異物検査の選別工程を自動化することができました。
―薄膜の品質管理、分析

ハイパースペクトルカメラと走査システムにより、高スループットで非接触測定が可能です。
―眼鏡レンズの評価

ブルーライトカットを目的に作られた眼鏡レンズの製品評価を行えます。
―保湿クリームの測定

ハイパースペクトルカメラが保湿クリームと肌を見分けます。
製薬・医療分野
―電気泳動:蛍光イメージング

ハイパースペクトルカメラによる蛍光イメージングの研究事例です。
―錠剤の成分分別1

2種類の異なる錠剤を見分けることができます。
左の画像は通常のカメラで撮影されたものです。画像を見る限り、2種類の錠剤を見分けることは困難です。
しかし、ハイパースペクトルカメラで撮影することにより、その違いを可視化することができます。
―錠剤の成分分別2

こちらも、2種類の異なる錠剤が混じり合っている状態です。
成分の異なる2種類の錠剤を、ハイパースペクトルカメラで撮影することにより、見分けることができます。
―蛍光微生物マット分析

見た目ではわからない微生物マットを見分けることができます。
―創傷治癒

創傷治癒の状況を判定するために、人体を傷つけずに組織内の酸素の量を調べる研究が進められています。
色識別
―色彩サンプル計測

蛍光塗料サンプルの識別画像です。
左の画像は通常のカメラで撮影されたため、人の肉眼に近い画像ですが、一目で微妙な色の違いを見分けることは困難です。
しかしハイパースペクトルカメラで撮影すると、右の画像のように肉眼では分かりづらい微妙な色の違いを識別することができます。
―浮世絵における青色のスペクトル分類

染料の異なった青色を波長ごとに分類できます。
防衛・セキュリティー分野
―迷彩とターゲットの識別

景色の中に紛れ込む迷彩服のターゲットを判別することができます。
目視や通常のカメラで撮影された画像では、迷彩服を着たターゲットを判定することは難しいでしょう。
しかしハイパースペクトルカメラを通すことで、ターゲットを見つけることができます。